こんにちは。日に日に朝の冷え込みが強くなってきていますね。冷え込む程に紅葉も色づいてくる訳ですが、京都ではこれから紅葉の方が本格化してきます。
平日でもそこそこ人が増えてきましたが、週末ともなると大変な人の数で、特に今週末から月末にかけてどんどん増えてきます。ピークは来週末の3連休ですね。
有名な東福寺などは紅葉シーズンだけで約40万人が訪れますので、京都に来られる方で紅葉を目的とされない方もこの時期ばかりは時間をズラすなどして対策をした方が懸命かと思います。恐らく想像している以上に多くなるので…
さて、本日はVR(ヴァーチャル・リアリティ)を使った日本初の取り組みとなる教育サービスのご紹介。
人材の動作と思考をVRで再現し教育
建設業界の方でもVRはスーパーゼネコンを中心に安全教育などで取り入れられ、その有用性は認められているところです。体験ができるという部分で意外に教育分野とも親和性が高いのでしょう。
出典:株式会社蒼
今回ご紹介するのは株式会社蒼の提供する「HEKIRA」というサービスで、「VRを使って熟練者の動作・思考をコピーする」というのがコンセプトのVR研修支援サービス。
業務の中で座学では教えることが難しいもの、例えば飲食店の調理や小売などの接客、営業活動時のマナーなど、どの業界でも数えればきりがありません。
かといってその教育業務をFace to Faceで実践するには大きなコストがかかります。その問題をHEKIRAではVR動画を使ってその課題を解決します。
出典:株式会社蒼
VRではまるで実際に業務を経験しているかのような没入感を得ることができるため、空間的作業を伴う業務の研修には最適。一連の業務をVR動画化しその中で業務を体験します。体験する中で、重要なポイントにはVR上でコメント表示する形がとれます。
また、ベテランの技術者や高い実績を持つ営業マンなど「この人のスキルを他の社員に伝達したい」というエース社員がいれば、その人の業務時の視界や思考をVR上で追体験できる動画作成もできるそう。
開発背景
今の日本企業では労働者のスキル不足や教育コストの増大が問題になっています。世界的な平均で経営者の約40%が労働者のスキル不足を認識している中、日本の経営者は最も高い86%という数字になっています。
出典:PRTIMES
仕事に高度なスキルが求められるようになっている中、日本の経営者は社員のスキル不足を特に感じているという結果ですね。
世界で急速に注目を集める教育用VR
VRを教育に活用するというVR教育分野は、現在世界で注目されています。VRを使うことで座学では得られない臨場感や没入感を得られることから、学習の効率・定着率が高まることが報告されているそうです。
既に一部の企業では教育研修へのVR活用が進められており、小売大手のウォルマートでは17,000台の「Oculus GO」を店舗に配布し、VRトレーニングを進めるプランを発表しています。
事前に実施したトレーニングの結果によると、通常のトレーニングよりも満足度が30%向上、70%以上の従業員が他のトレーニングを行った従業員よりも高いパフォーマンスを発揮したそうです。
出典:株式会社蒼
まとめ
ハイパフォーマンスな人材の技術を継承は普通に考えればかなり時間の掛かるものだと思います。
昔のように「見て覚えろ」は極端ですが、いくら近くで見ていたとしても、本人が何をどう考えて何故そうしているのか?を汲み取らなければ行動や動作の意図を知ることはできません。
それがVRを使うことで、ある意味本人に成り代わることができ、その中でこのHEKIRAのサービスでは、その動作や思考を追体験できるようにしています。
この瞬間何をどう考えながら動いているのか?営業に関してはかなり流動的なので簡単にはいかないと思いますが、作業分野に関してはベテランの知見を取り込めるのでパフォーマンスは上がって当然でしょう。
そしてそのデータは残り続けるので、会社の持つスキルの保存とも言えます。ベテラン人材が退職してもそのスキルは残り続ける。非常に興味深いサービスですね。