こんにちは。だんだんと朝の冷え込みも強くなってきましたね。何やら今朝、島根県の方で1時間に約100ミリという猛烈な雨が降り、記録的短時間大雨情報が発表されたそうです。
予想できない天気の変化も起こる昨今なので、気をつけていきたいところですね。さて、本日はAR技術を現場の調査業務に活用しようというアプリシステムのご紹介。
現場の検査箇所にピンを貼るAR機能
このシステムはアプリの開発や画像処理技術の開発を手がけているエム・ソフトが開発したもので、システム名は「Pinspect」。建物の検査報告をされている方をターゲットにされています。
以前に「現場にメモを貼り付けて共有できるARアプリ「STag」」というのをご紹介しましたが、今見るとそれもエム・ソフトさんの開発でした。
オフィシャルサイトではSTagが確認できませんでしたので、このPinspectに進化したのでしょうか?
出典:エム・ソフト
このPinspectは、建物の壁面で劣化などがある箇所に、iPadやiPhoneなどスマホ・タブレット端末のAR機能を利用し、拡張現実の世界にピンを立てることができるものです。
使い方としては簡単ですが、建物や案件ごとで基準点になる固定マーカーの設置が必要になります。しかしこれは座標を取得する為なので仕方がないですね。
固定マーカーで基準点を決めたら、後はiPhoneやiPadなどのアプリを入れた端末から、劣化箇所などをカメラで撮影し、そこにピンを立てます。
立てたピンに対して、そこにメモなどを書き込んだりすることができるので、問題点の詳細な内容や作業内容を書き込んでおくと便利そうです。
後日、劣化箇所を補修しにくる作業者のためにピンをたててメモを残しておくことで、作業者も分かりやすくなりそうですね。
Pinspectの特長
1.写真でわかる!
出典:エム・ソフト
ARで検査箇所にデジタル付箋(ピン)を貼ることが出来ます。Pinspectで撮った写真には、ピンのいち情報が記録されるため、見るべき場所がどこにあるかすぐに分かります。
2.図面でわかる!
出典:エム・ソフト
ピンの位置情報は、自動的に図面にも描画されます。関連する写真やメモには図面から簡単にアクセス可能。どこの位置の写真かがひと目で分かります。
3.メモでわかる!
出典:エム・ソフト
ピンには写真と同時にメモを追加することができます。写真だけでは伝わらない現場状況を記録することで、正確な報告が可能になります。
まとめ
以前に紹介した「STag」との違いとして、図面に立てたピンの位置情報が自動的に落とし込まれるというものがありますが、図面で場所が一目瞭然になりますし、ピンからその劣化情報を得ることができるので、これはかなり便利ではないかと思います。
建物の劣化調査のみならず設備関係の調査など、汎用性が高く色々と用途がありそうですね。
このPinspectですが、現在はベータ版として大手ゼネコンやビルメンテナンス企業、ハウスメーカーなどで試験運用されており、それぞれの用途でのニーズ対応を進めている段階ということです。
今年中には正式にサービスが発表される予定とのことですが、オフィシャルサイトではまだテストユーザーを募集しているようなのでトライアル利用をしてみたい方はお問い合わせしてみてはいかがでしょうか?