こんにちは。最近の朝はそこそこ冷え込むようになってきましたね。京都では今月の終わり頃から徐々に紅葉が色づき始めます。ようやく秋らしくなってきましたが、この時期体調には気をつけていきましょう。
さて本日はアメリカの話題になるのですが、パラシュートシステムを搭載したドローンが、FAA(アメリカ連邦航空局)の規制免除を受けたという話題。
人混みの上空でも飛行が許される特別な免除
そのドローンのパラシュートシステムを開発しているのが、イスラエルのPARAZERO社。商業用のUAV市場向けの安全システムの設計・製造をおこなう2014年に設立された会社です。
出典:PARAZERO
オフィシャルサイトでは「SafeAir™」という名称でそのパラシュートシステムを搭載したドローンを販売しています。
ちなみにオフィシャルサイトを見ていると、以前に東京電力ベンチャーズ・楽天・ゼンリンが実施したお弁当の配送の実証実験で使用されていたドローンは、この「SafeAir™10」のモデルを採用しているのが分かりますね。
出典:PARAZERO
この免除される規制ですが、2016年に航空規制に新たに追加された「パート107」日本でいうところの第107条が免除されることになっています。
パート107の内容は長いのでここでは割愛しますが、その中に「人々(ドローンの運行に参加している人々を除く)の上空を飛び越えてはならない」とありますが、要は人が大勢集まっているところでは飛ばすな、ということです。
この辺は当然日本でも同じですが、なんとこれが免除されるということになるんです。これはおそらくドローン初ではないでしょうか。それだけそのパラシュートシステムの信頼性が高いのだと感じます。
SafeAir™の信頼性
オフィシャルサイトでの説明では、「あらゆる緊急事態にも有効な唯一実証済みのUAVリカバリシステム」とされており、パラシュート展開システムは特許取得済み。
制御不能に陥った際はその喪失部分を特定し速やかに回復。作動まで1秒以内で、低高度でも比類のない有効性を発揮するということです。以下の動画で動作が確認できます。
パラシュート発動時にプロペラの動力も遮断されるようなので、パラシュートがプロペラに巻き込まれるという可能性もしっかりと潰しています。
作動も操縦者が何か操作をしなければ開かないものではなく、自動的に作動するのでバッテリー切れで墜落するといったことも起こりません。
まとめ
ドローンで怖いのは制御不能に陥り、墜落したドローンが人などと接触すること。特にプロペラが回ったままで接触してしまうと大惨事は免れません。
しかしこのシステムがあることでそういった落下事故の可能性を限りなく抑えることができそうですね。
信頼性の部分でも、このシステムは数万時間以上にわたってしっかりテストされているそうなので、今回のFAAの規制免除になっているのでしょう。
もっとドローンが日常的に飛ぶ世の中になった時、自動車でもエアバッグ搭載が当たり前になっているように、ドローンにもこのようなシステムが必須になるかもしれませんね。