こんにちは。明日からこれまでのような38℃オーバーの危険な気温も一旦は治まるようですね。週末の台風による雨とともに少しは過ごしやすくなるでしょうか。なってくれると良いのですが…
さて、本日はちょっと独特の使い方をしているAIと顔認証技術のシステムをご紹介。独特の使い方というのは考え方として独特という感じでしょうか?
ダイキン工業とNECの共同開発によるシステムとなります。2020年の実用化に向けて生産性向上を目指す企業に売り込むとのこと。
その名も「オフィスの居眠りを防ぐシステム」
このシステムはオフィスのエアコンを利用しておこなわれるそうです。エアコンで有名なダイキン工業ならではといえます。
元々システム開発の前に、社員に眠くなるような単純作業をおこなってもらい、オフィスの空調や照明の明るさ、アロマの匂いなどで覚醒度が上昇する刺激の関係を研究していたそうです。
出典:DAIKIN
その中でどうやらエアコンで一時的に温度を下げるのが効果的だという結果が出たそうです。眠くなった社員に対してのみ温度を下げて刺激を与え、覚醒を促す仕組み。
顔認証と人工知能でまぶたを監視
眠くなっている人を判断するのは、パソコンモニターに設置したカメラを用い、顔を撮影した映像から認証技術を使ってまぶたの動きを抽出します。
まぶたの動きの部分の解析に関しては人工知能が用いられる模様。
そもそも人のまぶたの動きは早く、従来の技術を使用する場合、毎秒15フレームレート以上の高速な画像処理が必要となり、高性能なPCが必要となりますが、NECが開発した高精度な技術で毎秒5フレームの映像でも精度の良いデータが取れるようになることから、安価なPCでも利用可能になるようです。
出典:DAIKIN
設置したカメラで眠気を察知するとサーバーを通してエアコンが操作され、その眠気を感じている社員にのみ冷風を当て、覚醒させるという流れになります。
まとめ
どうでしょうか?人のメカニズムを研究し、覚醒させる方法を見出すのは素晴らしいと思いますが、その利用方法には賛否両論が大いにあるシステムだと思います。
個人的にはこれで本当に生産性が上がるのか甚だ疑問ですし、仮に上がるのだとしても、申し訳ありませんが根本的な考え方に賛同しかねる所です。
様々な要因もありますが人間は疲れたら眠くなります。逆にそうなった場合、10分15分昼寝や休憩をさせてあげるくらいの性善説な職場環境を構築した方が、体力的にも精神的にも捗りそうで結果的に生産性は上がると思います。もちろん生活の不摂生は論外で個人の日々の体調管理は基本としますが。
YahooやGoogleをはじめ大手企業が仮眠を仕事のサイクルに入れることを推奨する中、日本的といいますか、まさかそうきたかという感じです。特に今の若い世代は嫌悪感を抱くシステムであるなと感じます。
人工知能技術などの技術を使って人を働かせるという発想ではなく、技術が人を楽にさせるために使うべきであります。今回の技術は眠ってしまうと危険な場面のあるような場所で採用するのが最も良い使い方だと思うのですがいかがでしょうか。