こんにちは。コンクリートの剥落防止工法にも様々な種類の物がありますが、中でもシートを貼るだけのタイプの施工はスピードも早く、手軽に施工できるというメリットがあります。
本日ご紹介する剥落防止工法もシートタイプの物になりますが、従来のものよりも高性能、そしてさらにスピードの早い施工を可能にしたものとなっています。
貼り付けるだけのシートタイプ工法「タフメッシュ工法」
このタフメッシュ工法ですが、宇部エクシモ株式会社という機能樹脂、繊維や光通信のケーブル用資材、高周波アンテナ基盤材料などの機能性素材を開発している企業と、鉄建建設が開発したものになります。
出典:宇部エクシモ
下地処理を済ませたコンクリート面にアクリル樹脂でコーティングされたシートを接着剤で貼り付ける形で施工をおこないます。
従来の工法との違いと特長
従来のシート型との違いですが、まず従来の工法では下図のように、①のプライマーの塗布からはじまり、最後の⑤の上塗り材まで、5つの工程を要しますが、タフメッシュ工法ではわずか3工程。
出典:鉄建建設
しかも最初のひび割れ含浸プライマーに関しては、必須の物ではなく必要な場合に使用するだけなので、2工程で終わる場合も多いでしょう。シートを貼った後にトップコートを施工する必要もありません。工程が半減しているので施工時間は当然早くなりますね。
材料そのものの特長としては
・シートが透明
シートが透明なので、補修後でも容易にコンクリートの表面を確認することができます。
・高い耐候性
5,000時間の耐候試験の後でも、シートの光沢度保持率は89%という高い耐候性。
施工の後でも状況を確認することができるのはいいですね。もしシートの裏で問題が起こっていても分からない、という状況を回避できそうです。
この工法はNEXCOのトンネルや橋梁、橋脚の補修にも適用されているそうです。ちなみに橋梁とトンネル、全く同じ材料で施工ができるというのも特長のひとつです。
まとめ
トンネルや橋梁などの施工の場合は、道路の規制や閉鎖をおこなう必要が出てきますが、施工スピードが上がることで時間単位でかかる規制費用も抑えることができるのは大きいと思います。
補修材なども各社研究を重ね日々進化してきています。こういった新しい材料などであまり話題に上がらない、注目を受けていない物も沢山あると思いますが、そんな中にも素晴らしい商品がありそうですね。
興味を持って知らなければ何もならないのでまずは知ることからでしょうか。