こんにちは。春らしい陽気を通り越して夏日とも言えるほど今週は暑くなっていますね。本日4月4日は沖縄県の誕生の日だそうですが、京都の予想最高気温は沖縄より高いほど。特に外で作業をされる方は春の熱中症に気をつけて意識していきましょう。
本日は、通常では足場の必要な外壁パネルの取り付け作業において、足場を無用にしたパネルの施工工法のご紹介。
外部無足場の工法で施工の省力化
これは新型の外壁パネル(金属サンドイッチ外壁パネル)を使用することで無足場を可能にするもので、このパネルは大和ハウス工業株式会社と株式会社フジタ、日鉄住金鋼板株式会社との共同開発となります。
出典:フジタ
工法名は「ノスキャップ工法(仮称)」。この工法でパネルの施工において足場の仮設は不要となります。
開発の背景
大和ハウスグループでは、技術者不足対策・建設現場の労働環境改善のために、省力化・短納期などの生産性向上を図る新技術開発に努めています。
そんな中、大和ハウス工業とフジタで、大規模施工現場においての省力化を図るために、2013年から、この「ノスキャップ工法(仮称)」の開発に着手していたそうです。
一般的に物流施設や工場等の外壁施工には、足場仮設が必要となり、足場から下地材にパネルを1枚ずつ取り付けていく必要がありますが、この工法で、外壁施工に必要な作業員数を最大3割削減することが可能。
工法概要
この工法は、地上で複数枚の外壁パネルを接合したユニットパネルを製作。それをクレーンで吊り上げ、建物の躯体に取り付けます。
出典:フジタ
出典:フジタ (仮称)ノスキャップ工法を使用した物流施設
実際にフジタが施工の物流施設にて、この工法を採用し、外壁施工の生産性向上が実証されました。業界で深刻化する人手不足の解消に向けて、この工法を大型施設開発で採用していくそうです。
まとめ
建物の調査や改修工事でもそうですが、どうしても足場の仮設は費用も時間もかかってしまいます。特に大規模な施設となると、足場仮設のコストは膨大なものに…それが必要なくなるのはかなり大きな効率化と言えます。
そもそもの外壁パネル自体から開発し直すことで足場を不要にする。昨今では様々なICT技術が出てきていますが、このような人が作業を必要とするアナログ部分は当たり前に存在し続けます。そのような部分を効率化させるには、やはり材料や部材そのものを見直しをしていかなければならないという所ですね。