AI+医療用解析技術を活用したクラック自動検出サービス

sugitec

こんにちは。先日のリニア中央新幹線工事の談合事件で、国交省が起訴されていた大手ゼネコン4社の指名停止を発表しましたね。リニアのような国家プロジェクトとなると、大手ゼネコンの技術力はまず必要不可欠になる案件だとは思いますし、できる会社は限られてくるでしょう。

個人的にはニュース記事等で出ている文面からの憶測でしかないですが、容疑を完全に否認していますし談合というより調整をしていたんじゃないかと。それら全てが談合、悪だとされるのは少々厳しい気がします。

これはリニア工事へのダメージだけでなく、建設業界に対しても働き方改革を掲げて進んでいる中、このようなニュースが流れるだけでイメージが悪くなるのは必死で残念です。

色々と思う所はありますがこの話題はこの辺で。

0.1m以上のひび割れを自動検出。点検作業時間を半減!

コンクリートなどのひび割れ(クラック)を自動的に検出できるシステムは、これまでにも色々とご紹介してきましたが、今回ご紹介するのはサーバーにアップロードされた画像を人工知能で画像解析し、クラックを自動検出するクラウドサービスです。


出典:富士フイルム

従来の人手での点検作業に比べて作業時間を半減でき、社会インフラの点検作業などの効率化に大きな力を発揮します。こちらサービス名は「ひびみっけ」。富士フィルム株式会社の開発となり、4月3日よりサービスが提供開始されます。

画像診断サービス「ひびみっけ」の開発背景と特長

昨今、日本の社会インフラの老朽化進行が問題とされており、国や自治体でもこのインフラの定期点検の義務化や点検内容の厳格化が進められています。

最近でこそ点検に関する様々な効率化技術が出てきていますが、基本的な点検作業としては高度な技術・知見を持つ作業者がひび割れを確認し写真や手書きで記録を付け、そのデータを基に報告書を作成します。

その作業には多くの時間がかかりますし、作業人員の確保も課題となっています。このような背景から、富士フイルムが医療用の画像解析診断システムで培った高精度な画像解析技術を用いて、社会インフラ診断用に開発されたサービスになります。

ひびみっけの特長


出典:富士フイルム

・AI画像解析により、幅0.1m以上のひび割れを高精度自動検出
富士フイルムの医療用画像診断で培った高度な解析技術で、幅0.1m以上のひび割れを高精度な自動検出機能で検出することが可能。尚、撮影に使用するデジタルカメラの機種は問わず、画素数に応じて撮影範囲を変更するだけ。

・アップロード画像から、画像合成やCADデータを自動作成
アップロードされた画像の合成や、ひび割れの検出結果のCADデータの作成も自動で行うことが可能。報告書作成までの作業を効率化できる他、書き写し漏れも防止。

事前に格間の大きさなど、基準となる情報を入力するだけで、ひび1本ごとの長さ・幅を試算し、補修作業計画の効率的な立案をサポート。

・1枚ごとの従量課金制で初期投資不要
月々の利用量に応じた従量課金制のクラウドサービスで、画像をサーバーにアップロードするためのソフトを無料でダウンロードできるので、初期投資は不要。

ちなみに価格は400円/枚(税込)


出典:富士フイルム

まとめ

AIでひび割れ検出をおこなうサービスは他にもありますが、こちらは富士フイルムさんの高度な医療用解析技術を使ったシステム。医療用ということは人の毛細血管なども扱っていると思いますし、その精度は高いのではないでしょうか。

後は月々の固定額ではなく、解析する写真1枚ごとに課金するというシステムも良いですね。月々定額で、というのも悪くはないですが、どうしても使う月、使わない月という偏りは出るものなので。

CADデータも自動作成してくれるようなので、利便性が高そうです。コンクリートのひび割れ点検業務をおこなわれている企業様は一考の価値がありそうです。

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