こんにちは。昨日のニュースで、建設現場でのスマートコンストラクションが話題になっていたコマツさんと、GPUメーカーとして有名なNVIDIA(エヌビディア)さんが、建設現場におけるAI技術の導入で協業をおこなうというニュースリリースがありました。
建設現場にAIを導入することで、より建設現場の安全と生産性を高めていく狙いです。この協業では、コマツ社が建設現場全体を可視化するためにNVIDIA社のGPUを活用していくそうです。
出典:NVIDIA
AIでスマートコンストラクション事業の拡大
建設業界の抱える課題
今やニュースに上がることも多い、日本の建設業界の労働力不足問題。これは業界の全体的な高齢化や熟練工の減少などが原因として挙げられています。今後の10年間で、技能労働者約340万人のうち3分の1にあたる、約110万人が離職する可能性が高いとされています。
出典:KOMATSU
コマツ社では、いち早くこの課題に対応していくために、スマートコンストラクションを展開しています。以前にこのブログでも紹介した、GPS通信や3次元データを駆使し、重機をオートで稼働させるICT建機などがそうですね。今や国内4,000以上の現場に導入され、現場の様々な情報をICTで繋いで、安全・生産性を向上されています。
未来の現場の実現のために
スマートコンストラクションを拡大に辺り、NVIDIA社のGPUを導入していくということで、具体的に地形データの可視化には、NVIDIA社のGPUと、元々コマツ社のパートナーであったSkyCatch社のドローンとを通信し3D画像を収集。地形データの作成をおこない可視化します。
この協業で中心となるのがNVIDIA社の「NVIDIA Jetson」。クラウドと連携するJetsonを、コマツ社の建機に搭載することで、建機の周りにいる人や機械を直ちに認識できる、360°の映像が提供可能となるようです。
これで接触や衝突といった事故を防げる訳ですね。さらに、建機の運転席に設置されているステレオカメラにも使用され、刻一刻と変化する状況をリアルタイムに認識。建機のオペレーターに的確な指示を出すことも可能となります。
将来的には、建設現場や採掘現場の高解像度レンダリング、仮想シミュレーションなどに利用される予定とのことです。
まとめ
今回の協業で、コマツ社のスマートコンストラクションが更にパワーアップし、現場でのサポート範囲も拡大するということです。優れたパーツがあることで出来る事も増え、それが新たなソリューションとなる訳ですね。
ちなみにNVIDIA社はGPUメーカーでありますが、GPUとは(Graphics Processing Unit=グラフィックスプロセッシングユニット)の略で、パソコンなどで画像処理を担当するパーツです。
ちなみに最近1,000万台を売り上げて話題になっている任天堂Switchも、NVIDIA社と任天堂で共同開発されたもので、NVIDIA社製のプロセッサが使われています。
このパーツの性能が高ければ高いほどグラフィックスの処理能力が早くなるので、昨今では主流の3次元モデルの作成や、3次元モデルの動作、画像処理をする際に快適になります。逆にこの性能が悪いと、カクカクしたり止まったりといったことが起こります。経験のある方も多いのではないでしょうか?
3D CADや3DCG、画像処理を快適にしたい、見たい、という方は、パソコンの頭脳であるCPUよりも、GPUの性能にご注目ください。