こんにちは。先日KDDIさんのドローンのパッケージサービスの話題を書きましたが、再びKDDIさんの話題になります。
なんと世界初のドローンの長距離完全自律飛行(その距離6.3km!)に成功した、ということで本日のニュースになっておりました。最近ドローン界隈でのKDDIさんの動きが活発になってきていますね。
世界初。モバイル通信ネットワークと3次元図面を活用した完全自律飛行
ちなみにその完全自律飛行を成し遂げたドローンは、KDDIさんの掲げる「スマートドローン」というものです。
スマートドローンとは?
”従来のドローンは制御できるエリアが限られ、効率的な運用が難しいという課題があります。スマートドローンはKDDIの携帯通信ネットワークに対応することで、遠隔制御による、より安全な長距離飛行が可能となります。”(出典:KDDIスマートドローンとは)
通常のドローンの場合、現場には操縦者がいて操作をおこないます。当然ながらドローンは限られた飛行範囲内でのみ制御する形になります。
スマートドローンの場合は、携帯通信ネットワークを利用し、自動運転をおこなうことで長距離を安全に飛行運用することができるシステム。
今回はそのスマートドローンの4G LTEのモバイル通信ネットワークの他、3次元図面データも用いて飛行をおこなったそうです。長距離を飛行させるにあたり、障害となるのが高低差。その高低差を見極めるための3次元データということですね。
実証実験で使用された3次元データは、スマートドローンプラットフォームの開発で業務提携した「株式会社ゼンリン」「株式会社テラドローン」との共同開発によるものです。
3次元データを用いることで、安全な飛行高度の自動設定も可能になり、山や丘などの地形高度差や、ビルなどの障害物を把握可能にします。今回の実験では100m以上の高低差の自動判別に成功したそうです。
この高低差自動判別も凄いですが、自動充電箇所でもある中間地点のドローンポートにも凄い技術が使われています。
なんと、ドローンポートを画像認識で自動認識し、正確に着陸。自動充電を開始してしまいます。この画像認識自動着陸機能は「株式会社プロドローン」が開発したものです。
ドローンサービスにおけるKDDIの強み
通常は操縦者が制御していた飛行ですが、様々なデータを駆使し、モバイル通信ネットワーク経由で制御する完全自律飛行。日本全国に携帯通信ネットワークをもっているKDDIさんならではです。
現存する通信ネットワークは全てスマートドローンプラットフォームのインフラとして活用可能で、携帯通信センターはドローンステーションとしても利用ができるという点は圧倒的な強みですね。
出典:KDDIスマートドローン構想
この完全自律飛行を武器に、農業や測量、建物点検、災害時の支援や警備、配送まで幅広くソリューションを展開されるそうで、今後もKDDIさんには注目です。
今後2020年にはネットワークは現在の4Gから5Gに移行し、遅延が1ミリ秒以下の99.999%という超高信頼性、通信速度も超高速の10Gbps以上になるなど、圧倒的な通信環境が整いより信頼性の高いサービスが実現するものと思われます。