株式会社ジャパン・インフラ・ウェイマークは、橋梁などのインフラ点検時の記録作業を効率化するアプリ「Waymark Note」を開発し、2025年1月からβ版のトライアル提供を開始した。このアプリはインフラメンテナンス業界全体の効率化に寄与することを目指している。
橋梁点検業務を大幅効率化
開発の背景
従来の橋梁点検では、紙の調書に手書きで記録し、後に写真と照合する方法が一般的でした。同社は過去5年間で全国約1,000橋のドローン点検を実施し、ドローン活用により状況確認の効率化は進んだものの、紙資料の印刷や現場での手書き記録、写真整理などに多くの課題が残っていました。
Waymark Noteの主な機能
1.資料の一元管理と表示: PDF形式の損傷図や写真帳などをアプリ内に複数登録し、1画面で切り替えて表示できます。これにより、現場で大量の紙資料を持ち運ぶ必要がなくなり、作業効率と安全性が向上します。
2.写真番号と撮影位置の自動紐付け: 野帳上に写真番号を登録し、現場で撮影した写真を取り込むだけで、自動的に写真番号とデータが紐付けられます。これにより、現場で撮影位置と写真の整合性を即座に確認でき、写真整理作業の大部分をその場で完了させることが可能です。
3.専門用語の簡単入力: 橋梁点検に特化した入力ツールを搭載しており、部材名や損傷の種類などの専門用語を選択するだけで正確に記録できます。これにより、手書きによる記載ミスを防ぎ、内業時の作業効率も向上します。
トライアル提供の概要
- 期間: 2025年1月から3月末まで
- 料金: 無償
- 利用可能期間: 公開時より90日間
- 対応デバイス: iPad(iOS14~18搭載)
- 参加条件: 利用規約に同意の上、テストに参加可能な方
トライアル期間中は、プラントやトンネル、法面点検、現場踏査時の状況記録など、さまざまなシーンでの活用を想定しており、ユーザーからのフィードバックを基に改良を重ね、2025年4月に正式版のリリースを予定しているという。
Waymark Noteの導入により、同社内では内業時間が約30%削減されるなど、作業効率の大幅な向上が確認されているとのことです。
□トライアルへの参加や詳細情報は、同社の公式ウェブサイトへ
https://www.jiw.co.jp/service/technical/waymark_note/