概 要
ロボットが建物内のセキュリティのかかった扉を解除できないという課題に対し、戸田建設株式会社(以下、戸田建設)とALSOKがそれを解決する実証実験を行い、一定の成果を確認した。尚、この実証実験は経済産業省の公募する「令和5年度革新的ロボット研究開発等基盤構築事業」に採択されている。
ロボットと出入り管理サーバーの連携
これまでは建物内で機密性のやセキュリティ要求の高い場所において、ロボットがセキュリティのかかった扉を解除できないために、稼働できるエリアが限定されていた。また、ロボットと出入管理サーバーの通信において、標準化された通信規格がなかったために、ロボットメーカー各社は開発コストが増大してしまうという問題もある。
その他、2台のロボットが同一の扉を利用する際の制御ができない、フラッパーゲートの利用時、センサー位置の高さ未満の小型ロボットは通行時に検知されないという問題があったという。
実証実験概要
実証実験は、戸田建設の筑波技術研究所で行われた。3つのセキュリティ扉(自動ドア・フラッパーゲート・電気錠扉)と2台のロボット(警備、案内:REBORG-Z・清掃:PUDU CC1)が、共通のインターフェイスでセキュリティ扉の開閉を制御できる「出入管理サーバー」と連携させることで、2台のロボットはセキュリティレベルの異なるエリア間を自律移動したという。
その他、実験ではヒトとの共存、災害時対応を含めた20通りのシナリオを基に、ロボットと出入り管理サーバーの連携を確認したという。
まとめ
戸田建設では「ロボットフレンドリービルディングデザイン」という、ロボットとヒトの最適な共生空間を創造するビジョンを掲げ、この分野のリーディングカンパニーを目指している。今回の実証実験はそのビジョン達成に向けての実装力を強化する取り組みとなるとしている。
参考・関連情報・お問い合わせなど
□戸田建設株式会社:https://www.toda.co.jp/
リリース情報:https://www.toda.co.jp/news/2023/20231220_003296.html