こんにちは。京都ではようやく夏らしい空になってきましたが、ここの所の九州・中国地方での集中豪雨。被害に遭われました方々に対し、心からお見舞い申し上げます。ニュースなどで甚大な被害状況を見ると何とも言えないやるせない思いです。本日から明日にかけてもこの雨はまだ続くようです。みなさま、そして救助にあたられている自衛隊の方々もどうかご安全に…
進むインフラ点検のAI・Iot・ロボット化
本日は人手不足のインフラ点検に、皆さまご存知のパナソニック株式会社が乗り出してきたという記事です。パナソニックさんはこれまでにも、高齢化・労働力不足を解決するべく、溶接ロボットや病院内で薬などの搬送をおこなうロボット、トマトの収穫をおこなうロボットなどなど、実際に商品化までおこなっているロボットを多数世に送り出してきています。
今回出されたプレスでは、画像処理技術を活用したインフラの点検サービスである「Smart Image Sensing」というサービスの提供を開始。これはロボット技術や4Kでの画像による新たな視点と、容易な測定をもってインフラ点検をサポートしていくというもののようです。
既存のインフラは老朽化が進んでいるところが多く、維持のための点検・保守・対策が急務です。しかし、昨今の労働人口の減少や労働者の高齢化により、マンパワー不足なのは否めません。
このブログでも何度かインフラ点検にAI技術を駆使し、熟練者以外でも迅速に検査できる技術を活用している例をご紹介しておりますが、本当にインフラ点検に要する人手が圧倒的に足りていないというのが現状です。
そこに全国約70ヶ所にサポート網を展開する大手のパナソニックさんが本格的に参入ということで、人手は急には増えませんが、その技術で業務の更なる省力化が期待されます。
2017年度内に開始されるサービス
今年度内に具体的に開始されるサービスは4点となるようです。
① 水中Rov点検サービス
② インフラ設備撮影サービス
③4K画像活用構造物点検サービス
④ ドローン点検支援サービス
各サービスの提供イメージは以下のような形。
出典:Panasonic インフラ点検サービス「Smart Image Sensing」
①の水中Rovはダムの水中部分の網膜点検結果を数値データ化し、経年劣化をモニタリングするというもので、予防保全型の維持管理の支援が主。従来ではダムの水中部の点検は難しいものだったようですが、水中ロボを使用することでその点検を大幅に効率化できます。
②のインフラ設備の撮影は、従来目視で点検作業をおこなっていた部分を、車両からの自動撮影とAIを活用した異常の検知システムを活用することで、点検業務を省力化します。
③は構造物の点検に4K解像度の映像で、構造物のたわみなどを可視化。これまでは足場を設置し、目視やセンサーで点検をおこなっていたようですが、足場はやはりコストがかかりますし安全面でも問題がないとは言えません。赤外線カメラでの調査でもそうですが、足場がないことで安全に効率的に調査がおこなえますね。
④はここの所多いドローンを利用した点検。このサービスではドローンの飛行申請から映像収集、蓄積、報告までをワンストップで提供できるものとなるようです。ドローンはやはり飛行するにあたっての申請関係が面倒だと感じる方も多いと思いますが、それを含めて全てをワンストップで任せられるのは楽ですね。
やはり国交省のICT推進も背景にあるのか、このように大手が徐々に参入することで、現状抱えているインフラ点検の問題が日々改善されていくことを願います。
しかしこのようにその他の業界でも、今はどんどんとこういったAI技術やIoT技術などが出てきておりますが、果たして人間に取って代わる時代はくるのでしょうか?
この業界では完全に人が必要なくなることはないとは思いますが、想像以上に発達のスピードは上がってきています。最早10年先は予測不能ですね。どの業界が大再編されるのか非常に興味深いです。