コンクリートって何
本日はスギテックでも調査などで触れる機会の多いコンクリートについての話題。コンクリートと言えば構造物の主要な素材として昔からあらゆる所で使われていますね。安全や防災面などこれなくしては今の快適な世の中は無かったと言えるでしょう。
コンクリートは何からできているのか、皆さんもなんとなくわかってらっしゃるかもしれませんが、砂や砂利とセメント、水などを混ぜて硬貨したものになります。セメントとコンクリートって同じじゃないの?と思われる方もいますが、セメントはコンクリートを作るために混ぜて使う材料のことを言います。
なので、セメントだけを使うという状況はそうそうありません。どちらかというと砂や砂利を結合する接着剤のようなイメージですね。後、コンクリートと似たものでモルタルというものがありますが、これは砂とセメントを混ぜた物で砂利などが入っていないのがコンクリートとの違いです。
モルタルはブロックなどの目地(継ぎ目)として使われたりコンクリートの表面仕上げにも使用します。スギテックの業務では比較的使用頻度が高いです。
コンクリ―トの良いとこ悪いとこ
色んな用途に使われるコンクリ―トですが、もちろん良いところだけでなく短所となる部分も持ち合わせています。以下に少しまとめました。
【長 所】
・圧縮強度が強い
※圧縮強度とは荷重に対して材料が耐えられる抵抗力のことを言います。
・高い水密性がある
※ただし前回の記事でもありますが、コンクリートは防水材ではありません。
・耐火性があり燃えない
※燃えることはありませんが、高温にさらされていると強度は低下します。
【短 所】
・引張強度が低い
※その弱点を鉄筋が入ることで補われているのがRC構造と呼ばれる鉄筋コンクリートです。Reinforced(補強) Concrete の頭文字からきています。
・橋梁などで使用する場合にその重さが問題
・鉄筋部分の劣化腐食は避けられない
・解体費用の問題
ざっとですが以上のような長所と短所が存在します。特にRC構造になると日本のような寒暖の差がある環境では、温度変化が起こった時に内部の鉄筋とコンクリートとの温度による伸縮の差がどうしても出てきます。その時に鉄筋とコンクリートとの一体性にずれが生じ、それがクラックなどができる要因になります。
クラックができてしまうと雨水などが侵入し中の鉄筋を錆させたり、コンクリート素材が外部からの水と触れることで化学反応を起こし、それが劣化の原因となるのでクラックの放置は危険です。 強度も水密性も高い優秀な素材だが対策は必須
広く多くの建築に使われている優秀な素材で耐久性能も高いですが、劣化に関しても気を付ける必要があります。基本的に多大な荷重を持つコンクリートなので、劣化が進行し壊れた際の被害が甚大になる可能性も否定できません。
コンクリートだけではないですが、建築物の各素材は基本的に劣化していくものという考えのもと、定期的な診断と寿命を延ばすための対策をおこなっていくことで、将来的にかかる手間やコストも抑えられますので、建物の健康診断ともいえる建物調査は積極的にそして早めにおこなうことをお勧めいたします。