こんにちは。シャープ株式会社（以下、シャープ）と清水建設株式会社（以下、清水建設）が共同開発をおこなった、建設現場での配筋検査の省力化を実現するシステム「リアルタイム自動配筋検査システム」ですが、先日の第4回「日本オープンイノベーション大賞」にて「国土交通大臣賞」を受賞したとのこと。
日本オープンイノベーション大賞とは、2018年に内閣府が国内におけるオープンイノベーションを推進することを目的とし創設したものです。
2022年度上期内での事業開始を目指し製品開発が進行中
この「リアルタイム自動配筋検査システム」は、３つのカメラを活用し対象範囲の鉄筋の配置状況を3方向から撮影することで、縦・横・奥行きを含めた3次元情報を取得。その3次元画像データから、シャープ独自の画像解析アルゴリズムによって画像内の鉄筋の径や配筋間隔、本数を高精度に検出。わずか7秒程度で検査結果を表示するというものです。
資料：シャープ
従来の配筋検査では、複数作業者がスケールで対象範囲の鉄筋を計測し、必要事項を記入した黒板や検尺ロッドなどを配置した上で、写真の撮影を行うので、準備から撮影完了までには時間を要していました。
しかしリアルタイム自動配筋検査システムを活用することで、その準備が必要なくなり、作業者１人で計測と証明写真撮影ができることから、大幅な省人化・省力化に繋がります。また、複数の撮影画像が自動合成されるため、従来方法よりも短時間で広範囲な検査が可能とのこと。
資料：シャープ
さらに検査結果は、調査報告書作成に使用できるデータとして出力できるとのことで、検査後の報告書作成に関しても従来よりも手間の軽減が可能です。
ちなみにこのシステムは、今回の国土交通大臣賞の他にもこれまでに５つの賞を受賞してきており、建設・保全における検査のDX化に向け技術的応用性も期待できるとして講評されています。
資料：シャープ
現在、シャープと清水建設は株式会社カナモトと共同で、2022年度上期内での事業開始を目指したシステムの製品開発を進めているとのことです。
実際に製品化され販売されるまで後少しといったところ。これまでと比較し、かなりの効率化が図れそうであり配筋検査のスタンダードになり得る製品と言えるでしょう。
□シャープ株式会社
「リアルタイム自動配筋検査システム」が第4回 日本オープンイノベーション大賞『国土交通大臣賞』を受賞
リリース記事：https://corporate.jp.sharp/news/220222-a.html
日本オープンイノベーション大賞
https://www8.cao.go.jp/cstp/openinnovation/prize/index.html
