こんにちは。様々なトンネル工事の技術を開発してきている西松建設株式会社（以下、西松建設）ですが、CIM（Construction Infoemation Modeling）を活用したシステムが2016年頃から発表されてきました。
その中で、2017年に発表された「NS-BRAINS」というシールド機で堀削する際の堀進、排出土等のデータをリアルタイム分析することで、リスクを予測し早期対策を行うという、シールド自動解析診断システムの「NS-BRAINS」というシステムがあります。
その「NS-BRAINS」と連携する新たなCIM管理システムが開発されたという話題です。
シールド自動解析診断システムとの連携で情報の見える化を加速
新たなシステムは「NC-ShiONS」という名のシールドトンネルCIM管理システムで、前述の「NS-BRAINS」と連携して活用することで、事前に用意した3次元の地質モデルに、施工中に得られる様々な堀進のデータを自動的にインポートして一元管理を実現することができるとのこと。
このシステムによって、汎用的3次元ビュワーソフトで施工状況や地質等の情報を3次元で見える化でき、事前に地質の変化を予測したり、それを共有できることから、シールドトンネル工事の効率化と安全性の向上に繋がります。
出典：西松建設
導入による効果として大きく３点あり、１つ目は施工計画では事前調査による地質断面図やボーリング情報等の地質情報から作成した詳細な3次元モデルよって、現在の切羽面の地質変化に伴う加泥材等の添加量設定などの施工パラメータの検討や、排土処理等の最適な施工計画に役立つとのこと。
２つ目に、掘進中は複数のシールド掘進情報を一元化して、設計図面の埋設物との離隔距離や計測情報等を表示することで、接近状況・周辺の地質状況に応じて計測情報の見直し、施工方法の再検討による生産性、安全性の向上に寄与する点。
３つ目は、各種データを一元管理していることで、施工全体の品質のトレーサビリティが確保できること。また、画像などの詳細なデータを残すことで竣工後における維持管理にも役立てることができます。
西松建設では今後、このシステムの現場導入を進めていき、機能の追加や操作性の改善等のブラッシュアップも随時行っていくことで、生産性と安全性の向上を推進していくとしています。
□西松建設株式会社
シールドトンネルCIM管理システム「NC-ShiONS」を開発～シールド自動解析診断システムとの連携で情報の「見える化」をさらに加速～
リリース記事：https://www.nishimatsu.co.jp/news/news.php?no=NTAy
