清水建設が建物設備・ロボット・自動運転車の統合制御システムを構築

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記事のポイント

・清水建設株式会社(以下、清水建設)は、施設・街区と自動運転車両・ロボット間の連携基盤として研究開発を進めてきたという自動運転プラットフォームを利用した建設設備・ロボット・自動運転車を統合制御するシステム「Mobility-Core」を構築したと発表した。

・清水建設では、自律型のモビリティを活用した施設・街区内サービスの社会実装に向け、日常的に人が活動する実用環境下で、複数のモビリティが連携して提供する各種サービスの技術検証を進めていくとしている。

複数の自律型モビリティが連携した施設・街区内サービスを常設運用

清水建設は、施設・街区と自動運転車両・ロボット間の連携基盤として研究開発を進めてきたという自動運転プラットフォームを利用し、建物設備と各種サービスロボット・自動運転車を統合制御するシステムである「Mobility-Core(モビリティコア)」を、同社の技術研究所に構築したと発表した。

今後、自律型モビリティを活用した施設・街区内サービスの社会実装に向けて、日常的に人が活動する実用環境下で、複数のモビリティが連携して提供する各種サービスの技術検証を進めていくとしている。

近年では自動運転車による送迎サービスや、自律走行型ロボットによる配送・案内・警備・清掃サービス等の実用化に向けた動きが加速している。これらサービスを施設や街区に実装するためには、人と車両・ロボットが混在する空間において、自律型モビリティを安全かつ円滑に運行させるための技術が求められる。

また、サービス機能の高度化を図るうえでは、エレベータ等の建物設備と各種モビリティ、ならびに複数種類のモビリティ間の連携機能を構築する必要がある。


出典:清水建設

同社の開発した「Mobility-Core」は、施設側の自動運転管制・監視システム、エレベータ等の建物設備と、施設内で稼働する車両・ロボットを連携させるための基盤として機能することとなる。その基盤を活用することで、自律型モビリティの開発メーカーやサービス事業者が他社のモビリティや建物設備との連携機能を独自開発する必要がなくなり、複数のモビリティを組み合わせた施設サービスを容易に展開できるようになるという。

技術研究所に構築したシステムには、エレベータ・自動ドア・サイネージ・監視カメラ・センサー等の建物設備、(株)ティアフォー製の自動運転EV「Milee(マイリー)」、NECネッツエスアイ(株)が提供する自律走行型案内ロボットの「YUNJI SAIL(ユンジ・セイル)」と自律走行型配送ロボット「YUNJI DELI(ユンジ・デリ)」を接続している。


出典:清水建設

これらの要素を組み合わせた施設内サービスとして、自動運転車両による構内送迎と自律走行型ロボットによる施設内誘導を連携させたサービス機能等を構築し常設運用する。また、供用中の施設内でのサービス運用にあたって、自律型モビリティの安全な走行の支援のため、敷地・建物内の監視カメラの画像分析によりモビリティ周辺の歩行者や自動車の位置を検知し、アラート情報を発信する技術を整備しているという。

今後、清水建設では技術研究所での日常的なサービス運用を通じて、実用化に向けた課題を検証するとともに、自律型モビリティの開発メーカーやサービス事業者とのアライアンスの場として施設を活用し、各種サービスの新規開発につなげていく考えだ。


□清水建設株式会社
建物設備・ロボット・自動運転車の統合制御システムを技術研究所に構築
リリース記事:https://www.shimz.co.jp/company/about/news-release/2021/2021032.html

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