安藤ハザマと株式会社イクシスは、検査業務の効率化を目指し「自律走行式ひび割れ検査ロボット」の開発をこれまでに進めてきている。この検査ロボットは、検査の自動化および記録書類の作成作業の削減を実現するロボットで、従来の近接目視検査と比較して約40%の時間短縮を実現するものだ。
今回、タブレット端末を用いて、そのロボットの検査状況を管理できるモニタリングシステムを実装し、実現場での導入効果の検証を実施。複数台のロボットによるひび割れ検査システムを確立したという。
出典:安藤ハザマ
モニタリングシステムの特長
モニタリングシステムは、タブレット端末で検査ロボットの検査状況をリアルタイムに一元管理することができるシステムで、1人で複数台のロボットを管理することが可能となる。複数台のロボットを同時に使用でき、同一区画を短時間で検査することが可能となり、検査業務を大幅に効率化する。
タブレット端末1台につき最大で24台ものロボットを管理することが可能で、ロボットとタブレット端末はWi-Fiで接続されていることで、離れた場所から複数台のロボットをモニタリングすることが可能だ。タブレット画面には、ロボットの現在位置や検査の完了を示す予定時間等が表示され、ひび割れの検出状況も確認できるため、即座に現地にてひび割れを目視確認し、迅速な情報収集を行うことができる。
また、照明の光量やカメラのシャッタースピードを設定する機能、ロボットに何らかのエラーが生じた場合の警告の表示やアラートによる通知機能も搭載。安全で効率的な自動検査を可能としている。
出典:安藤ハザマ
導入効果検証
同社では大規模工場の施工現場において、このシステムを用い複数台のロボットによる自動検査を実施し、導入効果の検証を行った。
その結果、システムの活用によりロボットを効率よく使用・管理することができ、検査時間の大幅な短縮や時間あたりの検査量の増加に繋がることが確認された。これまではロボットの管理方法や検査時間の短縮が課題となっていたそうだが、システムにより大幅な改善を図ることができたという。
出典:安藤ハザマ
今回の検証によって、モニタリングシステムを用いた複数台のロボットを管理しながらのひび割れ検査を行う手法が確立された。同社では今後、自社の様々な現場での運用を行い、外販やリースを展開していくそうだ。
安藤ハザマ
自律走行式ひび割れ検査ロボットにモニタリングシステムを実装
-複数台のロボットを同時に管理し検査業務のさらなる効率化を実現-
https://www.ad-hzm.co.jp/info/2020/pre/20201207.html