こんにちは。昨今の業界は比較的に高い建設需要が続いており、ちょうど今年がピークとなると言われていました。これは主にオリンピックに伴う建設ラッシュが主な要因ですね。
ではオリンピック後はどうなるんだという所ですが、2022年は東京メトロの銀座線全駅のリニューアル計画や、2025年の大阪万博に向けたインフラ整備、2027年の品川・名古屋間のリニアプロジェクトやIRリゾート等の大規模なプロジェクト進行があることから、しばらくは新設ラッシュが続きます。
新設は勿論ですが、竣工されることでその後の建物の維持管理も重要となってきます。国交省によれば2013年度の維持管理費が約3.6兆円であったのに対し、2023年には約4.3~5.1兆円、2033年には約4.6~5.5兆円規模にまで上昇すると見込まれており、その需要は年々高まっていくばかり。
インフラなどの生活基盤や、住まい、公共施設等、これらに深く関わっている建設業界は社会にとって欠かすことのできない存在と言えるでしょう。
そんな建設業界で3年以上働く人を対象とした「これからの建設業界に関する調査」を、「JAGフィールド株式会社」が対象者1,112人に対し実施したとのこと。その回答結果が公開されていました。
業界で働く人が最も期待することとは?
質問:建設業界は景気を牽引する仕事だと思いますか?
出典:PRTIMES
この質問、実際に建設業界で働く人がどれだけそう思っているか、という質問には約7割以上(73.9%)の人が「はい」との回答。
殆どの方は自分の業界は景気を牽引していく仕事であると感じられています。下記はどんな仕事が景気の刺激策になると考えているのかを具体的に聞いたものだそうです。
・複合施設やランドマークを建設する(30代男性/東京都)
・高速道路のリニューアルで行き来を増やす(30代女性/宮城県)
・老朽化したインフラの整備(40代男性/愛知県)
・地方の公共事業増による活性化(50代男性/鳥取県)
・老朽化した建物、橋などの建て替え(50代女性/愛媛県)
新設もそうですが、やはりインフラの整備(再整備)や公共事業が景気の刺激策になるという考えがありますね。
質問:建設業界で最も力を入れていくべきインフラ整備を教えて下さい
業界の方が景気の刺激にはインフラ整備(再整備)が重要と考えられている方が多いということが分かりましたが、ではその中でも最も力を入れていくべきインフラ整備(再整備)は何と考えられているかが以下となります。
出典:PRTIMES
一番多いのは「老朽化した東京の下水道の整備」となり、次いで「リニア中央新幹線の開通工事」「首都高速の再整備」「大阪万博によるインフラ整備」「東京メトロによる銀座線全駅リニューアル計画」と続いています。
インフラ整備に力を入れていくべきという考えの方が多いことが明らかになりました。ではインフラ整備をしていく上で、どんな人材が必要だと考えられているのでしょうか?それが以下。
質問:インフラ整備(再整備含む)にはどのような人材が欠かせないと思いますか?
出典:PRTIMES
これは圧倒的に「経験のある技術者」となっています。次いで「経験・未経験問わず若い人材」「経験や年齢は問わない」となっています。
当然、経験のある技術者が最も求められていますが、若手人材も業界には求められていることが分かります。昨今では建設業界だけでなく様々な業界で若い人材の不足が叫ばれていますが、経験に限らず若い人材は今後の業界を担っていく上でも重要視されていると言えます。
では次の質問、
質問:これからの建設業界に期待していることを教えて下さい
出典:PRTIMES
建設業界で働く人が今後の業界に期待することは何か?の回答には、「インフラの整備(再整備)」が最も多く、次に「公共事業の活性化」「建設業界のICT化」「AIなどの活用による人手不足の解決」「テレワークなどの働き方の変化」と続きます。
「インフラの整備(再整備)」に関しては景気の刺激策でも重要と考える意見がありました。この部分に期待する方は多いという結果になっています。
その理由としての具体的意見は以下
・公共事業ならば貢献しやすくやりがいがある(20代女性/埼玉県)
・全国各地でインフラが老朽化しており、更新の必要が生まれているため(30代男性/兵庫県)
・インフラ再整備は将来の世代に対しても恩恵が残るものだから(40代男性/茨城県)
・便利な世の中になっても誰かが頑張らないと日本の国土と便利さは維持できないから(50代男性/千葉県)
まとめ
この調査の結果では7割以上の人が、自分の働く建設業界が景気を牽引していく仕事であるとの意識を持っていることが回答から分かりました。やはり生活のあらゆる部分で関わりのある業界でもあることや、今後の大規模プロジェクト、そして既存の建物やインフラの整備が課題となっている部分もあると思います。
特に地域のインフラ整備に関してはまだまだ充分と言えない状況となっており、これらの安心・安全を担っていくのも建設業界であることから、各企業の今後のさらなる活躍が期待されます。
また人手不足に関しては、ICT等のテクノロジーでDXを推進している企業も増加しており、昔からある建設業のイメージとは随分と変化してきています。
特にこれまで経験者や技術者しかできなかった仕事がテクノロジーにより誰にでもできるように技術転換されている業務も増えてきており、この流れは今後も急激に進んでいくと考えられ、需要と成長が期待される建設業界への入職者も増加してくる可能性は大いに期待できると思われます。
◆記事参考:PRTIMES(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000010.000048195.html)
◆JAGフィールド株式会社