こんにちは。今朝Amazon傘下のRingという会社から面白いドローン商品が発表されました。セキュリティ用のカメラなのですが、ドローンのように飛行するカメラとなっており、予め飛行ルートを覚えさせておけば放っておくだけでルートに従って自律飛行をしながら巡回してくれるそうです。
屋内にセキュリティカメラを設置している方もいらっしゃるかもしれませんが、屋内全体をカバーするとなると台数も必要ですし、完全にカバーすることは難しいです。そんな声もありこの商品が開発されたとのこと。何かお掃除ロボットのセキュリティカメラ版のような感じで面白いですね。
さて、本日は「株式会社日立システムズ」がもともとサービスを展開していた「ドローン運用統合管理サービス」がさらに強化された形で提供されるとのリリースがありましたのでご紹介いたします。
ドローン運用統合管理サービスは2年ほど前にこのブログでもご紹介したことがあります。
ひびの他にさびなどの損傷もAIで自動検出・計測し点検業務をサポート
同社は、以前より提供していたドローンの操縦や撮影代行、撮影した画像の加工や診断、データの保管から管理、業務システムとのデータ連携までをワンストップで提供できる「ドローン運用統合管理サービス」の強化を行いました。
具体的な強化内容としては、ドローン撮影した複数枚の画像を集約した構造物全体の画像データの作成、および「ひび割れ」の長さと幅の自動計測、「さび」の自動検出と損傷図形式のレポート作成が可能になるとのこと。
これによって、従来では画像1枚1枚から損傷箇所を確認し、手作業で行っていた損傷図の作成工数の削減が可能になり、点検業務が効率化されます。
出典:日立システムズ
背景
国内での労働力不足や、作業員の技術レベル維持・伝承、人員確保などが大きな課題となっている昨今、構造物の点検においては国の法令や点検要領の改訂などが進んでおり、点検を実施する企業や建設コンサルタント企業などは業務効率化や品質の維持を目的にドローンやロボット、AI等の活用が増加しています。
しかし損傷図の作成においてはドローンで撮影した大量の画像から、作業員が手作業でひび割れなどの損傷箇所を確認するなど、点検作業後も時間を多く費やしており、効率よく作業ができる仕組みが求められています。
このような背景から、同社では「ドローン運用統合管理サービス」に、点検業務の効率化をサポートする機能を追加し強化した形で提供を開始しました。
出典:日立システムズ
システム詳細
同社の「ドローン運用統合管理サービス」は、国の目指す3Dデータを活用した業務の効率化に追従。以下の機能をサポートしています。
◆AIによる損傷箇所の抽出
◆3次元管理台帳:2次元画像から構造物全体の3次元モデルを生成し、構造物の劣化箇所の位置関係を紐付けて管理できる。
今回強化された機能では、ドローンが構造物を撮影した部分画像をもとに、画像に生じるゆがみなどを補正しつつ全体画像を自動合成し、そこからひび割れや錆などの位置を把握できるようになっています。
これによって構造物に対し、損傷箇所がどの位置に存在するのかを容易に把握することができるようになります。さらにAIの活用によって、コンクリートのひび割れ長さや幅を自動計測したり、錆を自動的に検出できる機能を追加。
画面上に自動計測・検出によって表示された損傷結果に対してクラックスケールを表示することで、実際に作業員による計測・確認や、構造物全体の画像上に重ねた状態で任意の大きさに拡大・縮小して詳細を確認することも可能。最終的にレポートとしても出力ができます。
これによって、点検後の診断・報告において構造物の全体像から損傷箇所の確認や点検結果として提出する損傷図の作成が容易に可能となり、点検業務全体の効率化が実現可能となります。
まとめ
同社の調査結果では、点検後の診断・報告書の作成に、通常2〜3日要していた作業工数が半日まで短縮されたとのこと。かなりの短縮効果が出ていますね。
ちなみにこのサービスの価格は、通常の利用では税別で月額¥100,000ですが、手軽に利用した方向けのコースが設定されており、そちらの場合は税別で月額¥50,000(画像枚数やストレージ容量等に制限あり。詳細は同社HP)です。
いきなり¥100,000は出せない、という方も色々とお試しでできる価格設定があるのはありがたいですね。