こんにちは。コロナウイルスの影響から、ここ最近では全国的に遠隔業務であるリモートワーク、また会議においてはWeb上での会議を実施している企業が急激に増加していると思います。
このような働き方についてはこれまでにも推奨はされてきていたものの、現実的に多くの日本企業では実施はおろか、その環境の構築すらも放置されてきていたのが現状でした。(そもそも我々のような現場仕事の多い業界のようにリモートワークには適していない仕事も多いというのもありますが)
しかし今回のこの国難で実施せざるえない状況となり、今後その働き方について見直されるところも増えるだろうと予測されます。
本日はそんなリモートワークなどの際にも必要となる「遠隔会議」等にも対応できる「会議に特化」した企業の働き方改革を推進するツール「AI GIJIROKU(AI議事録)」をご紹介。
AI GIJIROKU(AI議事録)で企業の働き方改革を推進。日経統合システムが販売協力へ
会議の議事録をAIを用いて自動的に文字起こしするというツール「AI GIJIROKU(AI議事録)」を開発するパーソナル人工知能技術提供サービスの「株式会社オルツテクノロジーズ」が、「株式会社日経統合システム」とセールスパートナー契約を締結。
この「AI GIJIROKU(AI議事録)」サービスは、音声データ保存と自動文字起こしによって、会議の内容をリアルタイムにデジタル化できるツール。
利用者個人の発言や活動を記録する作業を省力化することはもちろん、得られた情報の検索、編集、永続的な情報の保全や共有のために必要なステップを大幅に省略することが可能。記録に残しにくかった情報を固定化し、資産に変えることがこの製品の活用の本質部分となります。
「AI GIJIROKU」は、2020年度中に日本経済新聞社をはじめとするグループ各社への展開を推進し、編集記者の取材や執筆業務の効率化、社内で実施される会議の可視化により、同グループの働き方改革実現を目指すとのこと。
グループ外企業に対しても、デジタルトランスフォーメーション推進のための新たなツールとして提案活動をはかっていくそうです。
AI GIJIROKUは汎用性と専門性を両立
通常の音声認識エンジンが目指す技術的目標である汎用性と、取材内容の専門性とは往々にして技術的に競合してしまいます。それが自動文字起こしシステムを活用しずらい理由のひとつとなっています。
課題に対し「AI GIJIROKU」では2段階の解決策を提供
①まず、音声認識の間違いを人間のオペレーターが手動で修正する「ハイブリッドモード」をオプションサービスとして提供。これにより現時点での文字起こしの高い精度を確保します。
②ハイブリッドモードで人により修正された正解データと、音声認識での自動文字起こしデータ、そして録音された音声データをセットにし、音声認識の間違いを後処理で修正する自然言語処理エンジンの学習データとすることで、自動文字起こしの精度を向上させます。
これは記者ごとの専門分野などに最適化して学習されるため、自動文字起こしのパーソナライゼーションも達成されることとなります。
働き方改革に向けた活用
上記の取り組みは、現場の業務負担を軽減することから開始されますが、会議や取締役会などの記録にも応用が可能であり、現場から入って企業の業務全体に浸透させていくことで、そこで働く人々のあらゆるコミュニケーションをデジタル化することを目指します。
出典:AI GIJIROKU
蓄積されたデータは高い流動性と参照性を持ち、様々な業務効率化を促すことになるでしょう。
まとめ
音声認識を活用し、議事録などをテキスト文章として記録できるようなサービスは他にも色々と存在します。身近なところでは、Googleの音声認識を搭載したスマートフォン等によるものもあります。
しかしやはり問題点としては、専門用語の部分。ご変換率が高く後の修正や専門用語の登録に要する労力がかかるという問題は多く報告されています。
今回ご紹介したAI GIJIROKUでは、オペーレーターが修正を加えてくれることでその労力が削減される他、その修正データは自動で文字起こしされたものと録音された音声の該当部分とがセットになることで、後から修正する処理エンジンの学習データとなり、精度が向上するというもの。
それも各個人レベルで最適化されるのが強みです。単純に会議の議事録に使えるというのもポイントですが、専門用語の飛び交う会話を不足なく文字起こししてくれるのは大きなメリットですね。