3D CAD/BIMをAR/MRに自動変換するmixpaceがHoloLens2対応に

sugitec

こんにちは。以前にSB C&S株式会社株式会社ホロラボが、建設業向けに可視化ソリューションとして開発した「mixpace(ミクスペース)」というソリューションをご紹介しました。

「mixpace」とは3D CADやBIMなどで作成した設計データを、誰にでも手軽に自動的にARやMRに変換できるという技術です。

この画期的な技術がついにMicrosoft「HoloLens2」に対応し、3月2日に発売されるとのこと。HoloLensから大幅に性能がアップしているHoloLens2に対応することで、さらに快適な活用が見込めそうです。

HoloLens2に対応し新機能も追加

この度、SB C&S株式会社と株式会社ホロラボは、3D CADやBIMで作成した設計データを自動でAR/MRに変換する、製造業・建設業向け可視化ソリューション「mixpace」のHoloLens2対応版を2020年3月2日より発売。

現在「mixpace」は、AR/MR技術を活用した3Dデータの可視化を行いたいという法人ユーザー向けにサービスを提供しています。2019年の2月25日からHoloLens対応版をリリースし、同年12月3日にはiPad対応版をリリース。


出典:SB C&S

このソリューションの「3D CADやBIMデータのAR/MR化に必要な変換・管理・表示機能をワンストップで提供する」という特長が、HoloLens2版でも当然引き継がれています。

また、HoloLens2対応版のリリースに伴って、3D CAD・BIMデータのAR/MR向け変換処理システムの改善が行われているとのこと。実際に83社のテストユーザーが独自の3D CAD・BIMデータで実施したところ、合計で371件の平均変換時間は3分26秒という結果が出たそうです。

テストした3次元モデルのデータ容量がどのくらいのものかは分かりませんが、初代HoloLensの場合は約10分かかっていたそうなので、これはかなり速い結果になっているのではないでしょうか。

mixpaceとは

誰でも手軽に3D CADやBIMで作成したデータをAR/MR対応デバイスで確認可能な3Dモデルに変換でき、主に設計や製造、建設、配置シミュレーション、施工、保守などで3Dデータを活用できます。

これまで手作業で何日もかかっていたAR/MR向けの変換作業が、最短で1~2分(データ内容による)で自動的に完了するので、作業時間の大幅な短縮が見込めるソリューションです。

特長


出典:SB C&S

  1. 3D CAD、BIMデータをユーザー専用Webページにアップするだけで、自動でAR/MR向け3Dデータに変換
  2. AR/MR開発の専用スキルがない人でも簡単に利用でき、AR/MR化の作業効率が大幅に向上
  3. クラウドベースのサービスなので、場所や環境を選ばずいつでも利用可能
  4. 変換機能の一部にオートデスク社のAutodesk Forgeを採用しており、複数のメジャーなファイルフォーマットに対応。オートデスク社の3D CAD、BIM各種データ形式のほか、製造・設計用3D CADの中間ファイル形式などの主要なファイル形式に対応(一部対象外あり)
  5. 変換されたデータは日本マイクロソフトのクラウドプラットフォーム「Microsoft Azure」上のセキュアなストレージに保存し、高いセキュリティを保持。
  6. HoloLens2とiPadに対応した2つの専用ビューワーアプリを提供

mixpaceのHoloLens2対応版の新機能


出典:SB C&S

  • 視野角が従来デバイスと比較し大幅に向上し、より大きな表示寸法の可視化が容易に
  • 直感的UIにより、表示した3Dモデルの操作性が向上し現実空間での位置合わせが容易に
  • 3D CAD、BIMデータのAR/MR向け変換処理の高速化

まとめ

初代HoloLensは視野角が狭い等の欠点がありましたが、HoloLens2では処理性能の他にもその視野角も倍近く改善されていることから、これまで以上に活用しやすくなるでしょう。

これまでは3次元モデルを作成したとしても、ディスプレイという2次元空間の中のみでしか確認ができなかったものが、リアルスケールで現実世界で確認できるのは大きな強みです。イメージの擦り合せ、共有に大きな力を発揮するのは間違いないですね。

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