こんにちは。今週末は多くの企業は3連休ですね。京都は祇園祭もあることから人混みが凄くなってきそうです。来週末になると梅雨明けするところも増えてきそうでいよいよ夏本番がやってきそうです。最近少し涼しいので忘れがちですが熱中症には注意していきましょう。
さて、本日は設計業務でこれまで経験と勘に頼っていた図面検索を、AIを用いて効率化できるというシステム「類似画像検索AIソフトウェア」のご紹介。
こちら株式会社日立ソリューションズの独自開発で、7月9日より販売が開始されています。
画像を探す。これはもうAIの得意とするものですね
類似率の高い順で検索できることで設計業務の効率・品質向上を支援
このAIソフトウェアですが、日立ソリューションズの特許出願済みの独自技術を使い、AIが図面の特徴を学習することで、10万件を超える図面の中から類似する図面や図面内の部品までを数秒で検索可能!
従来は、紙図面は電子データ化されていますが整理がされておらず、技術者は経験と勘に頼って図面を検索するしかなく、それに膨大な手間と時間がかかっていました。
データに対し厳格なルール付を徹底していれば、割と探しやすいかも知れませんね。それでも10万件を超えるレベルの量になると時間はかかってしまいそうですね。
その探す時間に日々10分使ったとしたら、月で約3.5時間、年間で大体40時間以上は探す時間に取られているということになる。それが無くなるとしたらかなり大きいな。
出典:日立ソリューションズ
そこでこの「類似図面検索AIソフトウェア」を利用することで、技術者が既存の図面を再利用し設計するなどの業務効率化を図れるようになります。
不良が発生した部品の類似品を見つけ出すことで、早期に対策を打てるようになり、不良の再発生のリスクを抑止することも可能に。
さらに「Web API」によって既存の業務システムとシームレスに連携することもできるので、既存環境を大幅変更することなく導入が可能です。
Web APIとは、他のシステムと連携するために公開されたインターフェースだ。例で言うとGoogleMapのルート案内を自分のサイト内に入れたりというもの。
開発背景
近年製造業では少子高齢化による労働力不足や技能継承が課題になっています。組立製造業では、紙図面は電子化されているものの、属性情報の付与などに手間を要するので整理がされていないのが多くの現状です。
また、CAD図面も名前や属性情報が属人的管理になっていることから、業務効率向上を目的とした既存図面データの有効活用も難しい状況のようです。
例えば機能改良や見積作業、類似不良の検出などのために、大量データの中から目的の図面を探そうとしても、技術者の記憶や勘に頼らざるを得ず、膨大な時間がかかるという問題が発生しています。
やはり手間が掛かるというか、日々の業務が最優先になって属性情報を付けて管理するところまで手が回らないのが現状ですよね。
すぐに効果に結びつかない業務に時間を取ることは軽視される傾向にある企業は多いだろうからな。
類似図面検索AIソフトウェアの特長
1.ユーザーの環境にあわせたAI学習から、保守、業務システム連携までトータルサポート
2.2種類の画像ハッシュを使用する独自の手法(特許出願済)で高速な検索を実現
3.AIによる画像認識により高精度の類似検索が可能
4.図面全体の検索および図面内の一部分を選択することで、部品などを個別に検索可能
出典:日立ソリューションズ
まとめ
このシステムは製造業向けに作成されているようですが、多くの図面を扱う業務であれば活用できそうですね。
ほとんどの業界で「探す」というのは生産性のない行為と言ってもいいでしょう。その「探す」という行為に年間150時間近く費やしているという、とある調査結果もあります。
皆さんも日々の生活や業務を振り返ってみると、毎日何かを探していることは多いのではないでしょうか?
今回のように業務に直結している部分はこのような画期的システムで改善できますが、その他でも普段からの整理整頓であったり、データなり物なりを扱う際の管理方法を考えていくことは大事ですね。