センサとIoTを活用。リアルタイムに作業者の安全をモニタリング

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スギまる
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こんにちは。毎日暑い日が続きます。今週末から近畿や関東の方でも梅雨入りする可能性があるとのこと。湿度の高い梅雨は熱中症が急増する傾向なので今から意識しておきましょう。さて本日6月4日は昭和24年に土地改良法が制定された記念として土地改良制度記念日となっています。

スギヤマ
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土地改良法は土地改良について定めた法律。土地改良とは主に、農地の生産力向上、性質の違う土を使って運用する客土、区画整理、施設整備などを行うのが目的だ。

スギまる
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今ある田んぼや畑は、当然もともとある訳ではないですし勝手に作ったものでもないですもんね。農地ってやっぱり国が主導で計画して進めるんですか?土地改良って公共事業?

スギヤマ
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一応は公共事業の一つになっているが、土地改良事業は主には農業を営んでいる方等が、作りたい農作物からこんな風に土地改良して欲しい、など要望を国に申請する仕組みになっている。一般公共事業とはまた違う進め方だな。

スギまる
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なるほど。農家の方等の計画ありきで、その申請に基づいた工事ができる訳か。公共事業とは逆ですね。

ヘルメット取り付け型のセンサデバイスで作業者の安全をモニタリング

さて本日はIoT関連の話題。戸田建設と村田製作所が昨年の8月より改良を進めてきたという、建設作業者の生体情報や周囲の環境を、ヘルメットに取り付けたセンサデバイスでリアルタイムに監視できる「作業者安全モニタリングシステム」の販売を開始したとのこと。


出典:戸田建設

センサデバイスはバッテリー内蔵型で単体で動作。小型の無線通信システムも内蔵されており、取得データはクラウドへ送信され、蓄積できるようになっています。

作業者の生体情報や作業環境をリアルタイムに収集できることで、熱ストレスを把握。計測した数値をクラウドで解析し、アラートを送信することで現場監督が適切に作業者の健康管理を行えます。

開発背景

近年、人口減少に起因する建設現場の作業員の減少、作業員の高齢化が進んでいます。業界では今まで以上に安全で快適な作業環境を整備していく必要があります。

近年では夏の暑さが厳しきなってきており、作業者が熱中症を発症したり過労・体調不良といった状態になるまで、作業環境の悪化に気が付かないことが建設現場で問題となっていました。

そこでセンサ技術やシステムソリューションの提供にノウハウを持つ、村田製作所と戸田建設が協業。作業者の生体情報や作業環境をモニタリングできるシステムを昨年8月に開発しました。

システム構成

1.センサデバイス

既存のヘルメットの内バンドに装着する生体情報測定部と、ヘルメット後部に装着する外部環境情報測定部(バッテリー内蔵)で構成。生体情報測定部では、脈拍や活動量、外部環境情報測定部では温度、湿度を測定します。測定データは特定小電力無線を利用しゲートウェイに送信。

2.ゲートウェイ

センサデバイスからのデータを受信・集約し、クラウドに送信。

3.クラウド

ゲートウェイを介して送られたデータを独自のアルゴリズムで解析し、作業者が危険な状態の前段階であると判断された場合には、アラートを送信。


出典:戸田建設

特徴

建設現場の作業者に適したヘルメットの装着性を実現

このシステムは戸田建設の施工現場で実証確認を実施。ヘルメット内部に取り付ける生体情報測定部の位置や大きさの最適化、突起物の多い建設現場でぶつかりにくいよう外部環境情報測定部の小型化など改良が重ねられ、作業者が違和感なく装着できるようなセンサデバイスになっています。

大規模な建設現場にも対応したネットワーク環境の構築

建設現場における無線の電波状況や作業者の動線、ゲートウェイの配置などが検証済み。18年秋には敷地面積が2万㎡、10階建ての建設現場で実証実験が行われスムーズな稼働が確認されています。先月5月には200名規模の現場で本格稼働も開始されたそうです。

建設現場での実証を重ねて実現した使い勝手のよさ

クラウドの利用環境を整備し、アラートを出すロジックの改善やセンサデバイスの作業者への貸し出し、登録、返却、センサデバイスとゲートウェイのペアリング等、一連の流れの使いやすさ向上等に取り組まれてきました。様々な作業者が現場で利用しやすいよう使い勝手が配慮されています。


出典:戸田建設

まとめ

今年は5月から各地で7月並の暑さになったり、一部では記録的な気温を出したりという異常な暑さとなっています。まだまだ夏本番になっていないにも関わらずこの状況です。

これからさらに暑くなってくると熱中症のリスクが益々高まります。熱中症で怖いのは本人に自覚症状を感じないまま進行し、取り返しがつかなくなること。

現場などでは作業員同士の声掛けや、様々な熱中症に対する防止への取り組みがなされていますが、今回ご紹介したような機器の目を導入するのも非常に有効であると思います。

自身の意識も人の目も及ばない部分のデータをひたすら取り続け、危険な状態を数値で見える化し判断する。熱中症の防止にはそういう判断基準でなければ防げないこともあるでしょう。

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