こんにちは。4月に入り暖かくなると思いきやここ数日の寒の戻り。2月下旬並の気温ということで昼間との温度差が激しいので、春の装いは置いておいて、とりあえず風邪をひかないように乗り切りたいですね。
さて、本日はドローンソフトウェアの話題です。ドローンの普及と同じく、ドローンを有効に活用できるソフトウェアというのも年々進化してきています。
ドローンを上手く操作するというのはドローンが登場して初期のイメージであり、今や自律飛行は当たり前で取得されたデータも効率的に処理されるようになってきています。
DJIが「DJI TERRA」を発表
世界のドローン業界をリードするDJIは、先月末頃にドローンの空撮データをデジタル3Dモデルや地図に変換し、分析と意思決定を容易に実現できるという、新しいソフトウェアツール「DJI TERRA」を発表されました。※すでに販売は開始されているようです。
DJIのドローン技術を活用する企業などは、建設やインフラ、農業など様々な業界でDJI TERRAを活用し、データの収集や可視化、分析をすることが可能になります。
ソフトウェアはWindows PCと現行のDJI Phantom4シリーズのドローン全てと互換性があるとのこと。
自動飛行の飛行計画、3種のミッション
自動飛行計画とデータ収集DJI TERRAは、産業用ドローンパイロットが撮影したいエリアや対象物、作成したい地図や3Dモデルの種類に基づき、使いやすい複数のオプションを使用し、自動飛行を迅速に計画するのに役立ちます。
飛行計画には、以下3種のミッション計画が用意されています。
◆エリア - 多角形の飛行エリアを地図上に描くことで、特定のエリアを素早く簡単に撮影。DJI TERRAは、選択されたエリアを基に効率的な飛行経路オプションを自動生成
◆ウェイポイント - ウェイポイント、機体の高度/速度/向き/ジンバルピッチ/確度などの調整可能なパラメーターを使用し、エリア内または対象物周辺の動的なカスタム飛行経路を作成。
細心の注意が必要な複雑なミッションでは、3D飛行可視化機能を使用し、既存の3Dモデル上にミッションを設計し、シミュレーションすることが可能。
◆オブリーク (斜め撮影)- 同じルートを複数回自動飛行することにより、豊富なデータセットを収集。各飛行でカメラの角度を自動調整し、さらに新しい詳細情報を撮影することで、様々な角度からの対象物やアセットの鮮明な3Dモデルが得られます。リアルタイムマッピングと緻密な3Dモデルが得られます。
リアルタイムマッピングと緻密な3Dモデル
リアルタイムマッピング機能によって、ドローンパイロットはDJI TERRAで素早く2Dオルソモザイクマップをドローンファイルとして生成可能。状況認識が重要であり、一刻を争うミッションや数分で、意思決定が必要とされる現場に最適です。
DJI Terraの高速処理機能は、車両事故の再現や建築プロジェクトの進捗状況追跡、橋梁や道路などの大規模な重要インフラの点検調査実施など、産業用途に用いられる詳細な2Dオルソモザイクと3Dモデル再構築で、鮮明でリアルな描画をあらゆる環境下で実現。
使いやすいデータ分析
地図やモデルの生成に加えて、直線距離や表面積、体積推定など様々な測定値を提供する使いやすい分析ツールを用意。ユーザーがデータを分析し、すぐに洞察を生み出すことができるようにサポートされています。
進行中のプロジェクト全体で、チームのコミュニケーションと報告業務を改善するために、注記ラベルを編集して共有することも可能。
現場での詳細な点検調査や事故の再現業務に、DJI Terraの写真検査ツールを使用すると、モデル作成に使用した全ての写真を詳細に検査できるため、重要な要素を特定し強調表示することが可能。
まとめ
飛行計画からデータ取得、エリアマッピング、そしてデータの分析まで、かんたんな操作で周辺環境をデータ化し可視化できるという内容となっています。
DJIの公式サイトを見てみると3次元データもかなりシャープに出力されているのが分かります。また、分析の面でも座標、距離や面積の他に体積の計算もできるようになっています。
3次元データの特定の位置をピンポイントで写真で表示できるようになっているのも大きなポイントですね。確認した場所に対して鮮明な写真でも確認できるようになっていることで、かなり自由度が高いデータになっています。
現場周辺や建物などを3次元化、あらゆる情報をデータ化できることで、現場の事例そのものをデジタル資産として残していけそうですし、今後それらは益々重要になってくるでしょう。