こんにちは。昨日に引き続き本日もドローン関連の話題となります。
最近、日本にやってくる外国人観光客がドローンの飛行禁止区域にも関わらずドローンを飛ばしたといういことで、今年の警察の摘発件数が昨年の倍になっているそうです。
最近京都でも平安神宮や岡崎公園で飛ばしたということでフランス人観光客が3人、航空法違反で書類送検されています。外国人の方が口を揃えて言うのは「飛行許可が必要とは知らなかったんだ」という、よくありがちな釈明です。
ですがそうなるので、ドローン飛行禁止区域、特に観光地などでは看板でも何でも大きく周知できるようなものは必要でしょうし、平安神宮のHPをみたのですが、特にドローンに関する注記などは見当たらなかったので、その辺りを記載しておく必要はあるでしょう。
さて、本日はドローンを飛行させる際に大事になってくるGPSの電波。GPSが届かないとドローンは自動飛行どころか操作することもままならなくなってしまいます。
出典:空撮サービス株式会社
そんな大事なGPS電波が届かない環境でも、自動飛行を可能とするシステムが開発されたそうです。
GPSが途絶しやすい橋梁下などでも自動飛行可能なシステム
ドローンは、GPS電波が届かなくなると自動飛行は困難です。ドローンの機種により操縦モードにはGPS制御がありますが、これはGPSの位置がズレないように風が吹いていても機体がそれを自動で制御しています。
GPS電波が届かない場合、GPS制御はなくなりATTI(手動モード)に切り替わります。この手動がとにかく厄介で少しの風にでもドローンの機体は流されます。強風が吹くとゾッとします…手動操縦に慣れていないと墜落させる可能性は極めて高いでしょう。
そんなドローンの命綱とも言える大事なGPS電波ですが、これが届かなくてもドローンを自動飛行できるシステムを、ドローンサービスの開発を手掛ける、空撮サービス株式会社が開発しました。
なんと測量に使うトータルステーションを使って、ドローンの位置をGPSの位置情報の代わりにドローンに送信して飛行制御をするというもの。
システムの構造
これは測量用のプリズムをドローンに装着しすることで、プリズムを自動的に追尾するトータルステーションがドローンの精密な位置情報を取得し、パソコンソフト側に送信。
出典:空撮サービス株式会社
その位置情報はソフト側で緯度経度情報に変換されます。その情報がまたドローン機体に位置情報として送られ、同社開発の飛行制御プログラムで安定した飛行ができるようになるというもの。
このシステムを使うことでGPS電波の届かない環境でも安定して位置制御が可能になり、従来のドローンでは難しかった環境下においても安定した自動飛行が可能になるので、鉄道や橋梁などの点検需要が高いにも関わらず難しかったドローンでの点検での活用が期待されています。
まとめ
トータルステーションを使ってGPSの問題を解決しているのがまた秀逸なシステムですね。
ドローンはどうしても電波環境によって制御不能に陥る可能性があることが最も怖い所です。が、GPSに頼らずとも安定して自動飛行を可能になるというのは操縦者にとってかなり安心できるものになるのではないでしょうか。
電波干渉の多い所で電波関係なく飛行できることで、インフラ点検の効率・スピードが上がることに期待です。