こんにちは。ここのところ寒暖差がある日が続きますね。寒暖差があると人は体温調整にエネルギーを大量に消費するそうで、血圧の上昇や冷え性、自律神経の乱れなどの寒暖差疲労という物の原因となるそうです。
これを防ぐには適度な運動としっかりとした睡眠だそうで、結局のところ健康には運動と睡眠が大事ということになりそうです。
さて本日は大林組が解体作業などで使用される重機「ジャイアントブレーカー」の騒音を止める技術が開発されたそうで、そちらをご紹介してみたいと思います。
解体時の騒音だけでなく粉塵も抑制
この騒音を止める技術ですがタイトルにあるように、なんと「泡」で止めます。ジャイアントブレーカーの先端のノミ部分を泡で覆ってしまうことで、騒音を抑制することが可能。
出典:大林組
その名も「バブルサイレンサー」。騒音レベルで5dBA、エネルギーで約7割の低減が出来たそうです。このエネルギー7割低減というのは、10台分の重機が同時稼働した際の騒音を、3台分程度の騒音まで低減できたと言うことになります。
その他、騒音以外に粉塵の飛散も抑制できるそうで、周辺環境への影響も軽減できる一石二鳥の技術ですね。
出典:大林組
開発の背景
重機によってコンクリート構造物などの解体作業をおこなう際、大きな騒音や粉塵が発生しますので周辺環境に与える影響に配慮が必要となります。
一般的にコンクリートを潰す圧砕機など、比較的騒音の小さな重機を利用しますが、地下躯体や基礎部分の解体作業ではコンクリート背面に空間がないためにツメが入らず、ジャイアントブレーカーを使うしかないケースがあります。
しかし、ジャイアントブレーカーは圧砕機と比べて騒音が大きい為、対策技術が求められていました。(中には防音対策を施した低騒音タイプのものもあるようですが、その効果はさほど大きくないようです)
バブルサイレンサーの概要と特長
このサイレンサーはジャイアントブレーカーに後付することができるのが特徴で、ノミ部分をサイレンサーから発生する泡で覆ってしまうことで、騒音レベルを5dBA低減。
出典:大林組
また、低騒音タイプのものにも付けられるので、相乗効果も期待できるそうです。そして騒音のみならず泡でノミを覆うことで、破砕時に発生する粉塵の飛散の抑制効果も得られたそうです。
特長1.騒音レベルを低減し不快な高音域の騒音を抑制
今回の技術を開発するにあたり騒音発生箇所がノミ部分にあることと、その騒音は人が不快に感じやすい高音域の成分であることが分かりました。
ノミ部分は遮音カバーを付けたとしても破砕コンクリートの飛散で破損してしまうこともあるため、これまで効果的な対策手段がなかったそうですが、「バブルサイレンサー」の開発でそれらの問題が解決。
特長2.粉塵の飛散を効率よく抑制
解体作業は、騒音の他に粉塵の発生が周辺環境を損ねる原因となるためんい、飛散防止ネットの設置や作業員による散水などで対策を講じていましたが、「バブルサイレンサー」の泡がコンクリート片を包むことで、効率的な粉塵飛散の抑制になっています。
まとめ
騒音を防ぐために、遮音性のあるカバーなどをつけるというのはよくある発想ですが、泡での防音に行き着いたのは面白いですね。
マンションなどの防音設備の中に、気泡を含んだコンクリートパネルなどがあるそうですが、気泡は音を吸音するそうで、その中でも連続気泡といって気泡同士が連続的につながっている構造のものが効果があるそうです。(逆に気泡同士がつながっておらず、独立している独立気泡という構造のものは防音効果はないそう)
それを考えると今回の泡は連続気泡なので、防音効果があるのも納得です。