こんにちは。今や世界中の様々な業界で技術革新が進んでいますが、人々に一番身近で最も利用されているのがスマートフォン。使わない日は無いというユーザーが殆どと言い切れるでしょう。
なので、その一人一台のPCとも言えるスマートフォンを起点にしたソリューションやサービスなどが増えてくるのは至極当然のことであります。
これまでにご紹介してきた建設業界等のソリューションやサービスの中には、スマホだけで完結してしまうものも多くありました。今回ご紹介するサービスもスマートフォンを起点としたサービスとなります。
スマホで撮影→3次元データから土量を把握。3D計測ソリューション
日立建機と日立ソリューションズが開発したこのサービスですが、スマートフォンの動画撮影機能を活用して土木工事現場での土量の計測などを容易に把握することが可能となります。
土木現場からの要望でもある、施工現場の日々の進捗管理における手間やコストを抑える為に開発されており、通常であれば専用の機器や専門知識、経験が必要となる土量計測を、高精度な位置情報の取得を可能にするネットワーク型RTK測位法技術やクラウドを活用して開発されています。
出典:日立ソリューションズ
ソリューションの3つの特長
1.専用の測量機器は不要
必要な機器は動画撮影と計測結果の確認に必要なアンドロイドOS搭載のスマートフォンと、撮影の位置情報を取得するGNSSアンテナのみ。
2.スマートフォンで対象の動画を撮影するだけ
現場での作業は計測対象の動画撮影のみ。測量の専門知識がなくても短時間に作業をおこなうことが可能。
3.進捗情報を現場で確認
スマートフォンから送付された画像データをクラウド上で処理し、3次元データの生成と土量の算出をします。現場管理者は現場にいながら3次元データと土量の確認が可能。
スマートフォンの専用アプリで動画を撮るだけ
面倒なことは必要なく、現場管理者が計測したい対象を動画撮影するだけで、高精度の位置情報付きの画像データが自動生成される仕組みになっています。
その画像データからクラウド上で3次元データが生成され、現場管理者のスマートフォンに送信。そのままスマートフォンで3次元データから土量を計測することができるようです。
これはかなりお手軽ですね。これまでは目視で把握していた土量が、このソリューションで日々定量的に把握することが可能になり、それによって的確な進捗管理、段取りの検討ができるようになります。
これまでの背景は
土木工事において、土量を日々定量的に把握することが必要でしたが、これまで現場管理者の目視で管理されてきたのが現状です。
ICT施工が発達してきたことで、レーザースキャナー等で測量をおこなうという方法も確立されていますが、日々の進捗管理となると手間やコストの面で利用するには現実的でなく、安価に手軽に計測できる方法が求められていました。
そこで、今回日立ソリューションズと日立建機が当ソリューションの開発に至ったという訳です。
まとめ
このサービスは2019年の春に提供が開始予定とのことで、日立建機からは「Solution Linkage Survey(ソリューションリンケージサーベイ)」、日立ソリューションズからは「GeoMation スマートフォン活用3D計測ソリューション」という名称でリリース予定。
名前は違いますが同じサービスなのでご注意を。
年齢、経験、知識の有無関係なくできることに抵抗のある層もいらっしゃるかもしれませんが、時代が求めているのは誰にでも等しく使え、高品質なアウトプットができるという所です。
勿論、ものにもよりますが誰にでも簡単に使用でき、且つ専門的な知識を有していなくとも計測ができるというのは、これからのソリューションには必要な条件ですね。