こんにちは。建設業界にもITや人工知能AI、AR/VRなどを始めとする技術が普及し出してきておりますが、ロボットに関してもセンサーの高度化などで、その性能は劇的に変わってきています。
もはや力仕事や単純な作業は完全にロボットに任せる時代に移行してきています。今回はそんな建設業界で活躍するロボットを、主に大手ゼネコン開発の物になってしまいますが、ご紹介したいと思います。
現場で活躍!ロボットソリューション
以前からブログで何度か建設業界のロボットを取り上げてきましたが、今回は以前にご紹介したロボットも含まれているかも知れませんが、大手ゼネコン毎に順番に見ていきましょう。
1.清水建設
溶接ロボット「Robo-Welder」
出典:清水建設
作業員の介在なく完全な自動溶接をおこなうことができます。作業員が監視していなくとも完全放置ができるのは便利ですね。
多能工作業ロボット「Robo-Budy」
出典:清水建設
画像センサとレーザーセンサで施工部位を認識。2本のロボットアームで天井吊りボルトのインサートへの挿入、下地材の組み立て、天井ボードの取り付け等の作業を自動でおこないます。
ポイントは、レーザーセンサで取得した位置情報をBIMの情報との照合によって、自らの位置を認識し指定場所まで自動で移動します。
自動搬送ロボ「Robo-Carrier」
出典:清水建設
現場に搬入されて資材を、自動で作業場所まで搬送。ポイントは持っている資材の大きさを認識した上で運ぶので、資材をどこかにぶつけるということがありません。
障害物があっても自動で停止し、障害物が動かない場合は自分で別ルートを計算して移動します。エレベーターにも乗れてしまうのがすごい!
2.大成建設
臨場型遠隔映像システム「T-iROBO Remote Viewer」
出典:大成建設
従来は複数の定点カメラから送られるモニタを見ながら作業していましたが、カメラごとに視点が変化するため、作業効率が良いとは言えないものでした。
このシステムは重機に設置した魚眼カメラからVR HMD(ヘッドマウントディスプレイ)へ映像を送ります。HMDを付けた作業員は、あたかも実際に搭乗してその場で作業をしているような状態で遠隔操作で作業ができるようになります。
現場の清掃ロボット「T-iROBO Cleaner」
出典:大成建設
空間状況を判断するレーザーセンサーを搭載し、コーンバー等で区画された作業エリアを自動的に掃除するロボット。
建設現場では、粉塵や釘、ビスなどの散乱物が多く発生します。従来では業務用の掃除機で作業員が清掃を行っていましたが、作業員の負荷が増えるのと清掃状況のばらつきなどが問題でした。
清掃をロボットにすることで、夜間に稼働させておいたり、施工を行っていないエリアで動かすことで清掃作業を省人化できます。
3.竹中工務店
自動で移動する台車「かもーん」
出典:竹中工務店
これは台車に追従機能が付いており、最初に認識した人やモノに一定距離を保ちながら自動的についていきます。
今までは現場の資材を運搬するのに1台ごとに人が押して運んでいました。体力も時間もいる重労働。これがあることで誘導するだけになりますので楽ですね。
ちなみにこの「かもーん」の他に、かもーんを先導する為のロボット「ひもーん」というロボットもあります。ひもーんを使えば資材を乗せるだけ乗せれば、後は放っておくだけでOK。
資材運搬の省力化ロボット「クローラーTO」
出典:竹中工務店
こちらは重量物の運搬が主な用途。重量物はフォークリフトなどで積み込みをおこないますが、荷捌きスペースが狭い場合は運搬用の台車を使用することになりますが、その場合人力での台車の手押し作業となるので時間と労力が掛かります。
そんな時に、この「クローラーTO」を使用することで、狭い場所でも500kgまでの重量物の搬送が可能になります。台車の下に潜り込ませるように配置しるころでじ浮かせるような形で使用します。
まとめ
ざっくりと簡単に数点程ご紹介いたしましたがいかがでしょうか?基本的に全く新たに開発されているもの、既存の物のサポートのような形で使用するものの2パターンになっています。
普及という部分では、まだまだこれから現場に向けて採用されていくであろう段階なので、業界全体で活用されていくのはまだ少し先になるかと思います。
ソフトウェア的なものであれば広がりも早いですが、どうしても機械という物理的な物になるので仕方がない部分ではあります。
こういったものが一定の現場だけでなく、全ての現場で気軽に導入できるような環境が作られれば、広まってくるものと思います。