こんにちは。各業界での安全についての教育、特に建設業界などの危険と隣合わせの現場仕事などでは、事故を未然に防ぐためにもその重要性は高いものになっています。
ですが、現状の教育方法としてはまだまだ座学を中心とした教育・注意喚起などが主な教育方法となっています。皆さんもどのような業界であれ、交通安全でもそうですし安全に関する教育は受けてきていると思いますが、やはり座学では頭では危険なのは分かっても実感するまでには至る人はほぼいないと思います。
そんな現状ですが、VR(ヴァーチャル・リアリティ)を取り入れた安全教育のサービスが進化してきています。
業界初5K映像VRでリアルな安全訓練・教育
このブログでも、VRを取り入れた安全教育のサービスを何度かご紹介したことがありますが、今までのサービスの物はスマートフォンなどを利用した簡易型のVRシステムが殆どです。今回ご紹介するのは、そういった簡易的な体験型のものではなく、本格的なVRシステムのサービスとなります。
出典:株式会社アクティオ
※ちなみにサービスは、建設機械やIoT機器などのレンタルを手掛ける株式会社アクティオが、株式会社ACCESS、株式会社ビーライズとの協業でおこなっています。
これまでのスマートフォンなどを使ったVRでは、視野角の広さや画質などの面でリアル感が薄く、決して高い没入感が得られるものではありませんでした。
また、人によっては「VR酔い」が発生するなど、安全訓練・安全教育に使用するには、その辺りが課題のひとつとなっていました。
そこで圧倒的な性能を持ったStarVR Corporationが開発した「StarVR」を採用。5Kの有機ELディスプレイに210度の視野角を搭載した、PCを使用して使う現状で主流のVR機種を大きく凌駕する性能で、スーパーリアル映像による圧倒的没入感を実現しているそうです。
出典:StarVR
教育内容はコンテンツ開発側で
当然VR機器があっても、肝心の教育コンテンツがなければ意味がありません。コンテンツ開発は協業である株式会社ビーライズが担当となっています。建設業の労働災害の中でも最も高いシェアを占めるのは、高所からの墜落事故です。
このサービスでは、その高所作業からの墜落事故を想定したものを取り上げ、「恐ろしい事故の疑似体験」をすることで、現場で不安全行動をとらないような安全意識を身につけることを目指しているそうです。
ちなみに今回のコンテンツ内容は墜落事故ですが、他の想定に関しても順次開発していくとのこと。
まとめ
今は大手ゼネコンをはじめ徐々にVRを使った安全教育が導入され始めています。VR機器くらいはどこの企業でも導入するのは容易だと思いますが、コンテンツ部分はゲーム機におけるゲームソフトのようなもの。
色々な事故事例が目的に応じて自由に導入できるようになれば、より安全教育でのVR導入が進んでくると思われます。安全VTRなどを見る時代は終わり、その安全VTRの中に入れる時代です。
VRの凄さは脳が錯覚を起こすこと。事故をその脳で疑似体験することで、安全に対する意識も変わってくると思います。