こんにちは。ドローンにも従来のプロペラ4基が付いたものや、飛行機型のものヘリコプター型のものなど、色々と種類がありますが、本日はちょっと変わった外見をしているドローンをご紹介。
そもそもドローンとは無人航空機(UAV)のことを指しているので、どのような変わった形であろうとも無人の航空機は全部ドローンになりますが…未確認飛行物体が全部UFOだと言うのと同じですね。
個性的でも実用的な次世代ドローン
ドローンなどの機体フレームのあるべき姿を実現する、ドローンアーキテクチャの研究開発をしている、株式会社エアロネクストが開発し、本日18日~20日まで幕張メッセで開催される「第4回 国際ドローン展」で発表予定のこのドローン。
出典:エアロネクスト
なんだ?カメラの三脚か!?というような外観となっています。本当に空飛ぶ三脚ですね。しかし当然ながらこのドローンは、従来のドローンではできないことができるようになった結果、この形になっているのです。
新型ドローンの特長
1.独自重心制御技術「4D Gravity™」搭載(低燃費、高信頼性)
「4D Gravity™」とは、エアロネクスト社が開発した飛行中のドローンの重心を最適化する技術で、カメラや荷物などを搭載した際にドローンの重心を安定させる独自機構を備えています。
機体の重心を崩さず安定した飛行ができることで、燃費・速度・信頼性などの基本性能が向上します。ちなみに日本ドローンアワード2018のテクノロジー部門で最優秀賞を受賞している技術です。
2.様々な分野で利用できる拡張性
◇用途例(1)地上の警備
出典:エアロネクスト
プロペラ上部、1mの位置に360°VRカメラを装備。地上から給電ケーブルを取り付けることで、360°VRカメラによる高画質で安定した24時間の監視が可能。
◇用途例(2)壁面検査
出典:エアロネクスト
壁面の検査用途では、プロペラ下部に全長4mの長い横棒を設置。棒の先に各種カメラ、センサーを設置することで、ビル風などの影響で従来のドローンでは近づけなかった距離まで接近できるほか、細い隙間への進入が可能になります。
◇用途例(3)橋梁検査
出典:エアロネクスト
橋梁検査用途では、プロペラの上空4mに各種カメラ、センサーを設置。橋梁付近の乱流などの影響で従来のドローンでは近づけなかった距離まで接近できる他、狭い隙間への進入が可能になります。
ハードウェアの技術的課題を解決する為に
今のドローン市場において、トンネルや橋梁、太陽光パネルなど各種インフラ施設などの検査・点検、農業分野での農薬の散布等での利用など広まりつつありますが、ハードウェア面の技術的な課題も多いことから、活用の範囲自体は限定的なものに留まっています。
このエアロネクスト社の新型ドローン「Next INDUSTRY™」では、プロペラとカメラやセンサーなどの搭載物の物理的距離を離すための機構を取り入れることで、安定性と従来ドローンでは難しかった対象物への接近、狭い空間への進入を可能としています。
そもそも今の一般的なドローンの機体の形が、あらゆる利用方法の中において最適であるとは言えません。エアロネクスト社では、まずドローンが安定してフライトができる重心制御技術を基に、それぞれの用途に合わせて最適化されています。
まとめ
従来のものと比べて見た目に特異なものがありますが、安定性の考慮と検査などをおこなう際に適した形と言えるでしょう。
ドローンで一番怖いのはやはり制御不能に陥ったり、その果に墜落することです。確かな重心制御技術で、安定した飛行ができるというのは何より大事なことであります。
個人的に地上から給電ケーブルを付けられるのが素晴らしいと思います。普通は安定性を考えると出来ないことだと思うのですが、それを可能にしてしまう程に重心制御技術が優れているということでしょう。
範囲は限られますが、バッテリー切れを気にせずフライトできるのは大きな強みと言えます。