水産業界でのドローン・ICT活用

sugitec

こんにちは。以前に何度か農業でのIoTやドローンを活用するサービスをご紹介しましたが、最近では水産業界の方でもその活用の流れが出てきているようです。

今回ご紹介するのは、佐賀県有明海の海苔養殖をドローンとIoTを活用し監視するというシステム。

ドローンで養殖場を上空から監視

海苔の養殖をする中で一番怖いのが赤潮。魚の養殖の場合は死滅してしまう程の影響があり、海苔の場合も赤潮が発生することにより、赤潮が栄養塩を奪い海苔が栄養不足になるため、成長が妨げられ色がおかしくなったりという自体に陥ります。

それを防ぐためにドローンでいち早く発見し、品質向上・作業負荷の軽減に役立てる目論見。

ドローンの他にセンサを搭載したブイ、ICTのブイも利用

この養殖場管理で使われるドローンは、一般的なプロペラタイプの物ではなく、固定翼の飛行機のようなタイプのドローンとなります。


出典:オプティム(OPTiM Hawk)

このドローンを複数飛行させて、撮影した映像は直接クラウドに保存。保存された画像はAIで自動的に分析されます。


出典:オプティム(ICTブイ)

また、海水内の栄養塩の低下が海苔の成長に影響があるのは先にも書きましたが、それを調べるためにセンサーを搭載したブイも投入しています。その名もICTブイ。ICTブイが水温や塩分濃度などの情報を自動的に調査し、その調査情報もクラウドに保存され分析されます。

収集されたデータはソフトウェアで可視化

ドローンやICTブイで取得され、クラウドに蓄積されたデータはAIで分析されます。最終的に作業者のパソコン上の可視化ツールで一目瞭然となり、該当場所に対し然るべき対策をとる流れになります。


出典:オプティム(OPTiM Cloud IoT:Dishery Manager)

海苔の養殖場は規模にもよりますが、大きさとして養殖場1区画が36×54mmとのこと。その区画が有明海には3万区画も存在しているそうです。びっくりするほど広大です。その広大な区画を異常がないか船で見回るのは流石に労力、コストがかかりすぎます。

該当箇所が分かるだけでかなりの省力化に繋がりそうですね。

まとめ

農業も自然を相手にしていますので規模が大きいですが、漁業の場合は海ということもありかなり広大です。今までは船という移動手段で駆け回って調査していた所を、該当箇所をピンポイントで見れるようになるのは漁師さんにとってはかなり有り難いと思います。

メインの仕事は魚の漁で、海苔養殖はシーズンが来た時に掛け持ちしてやっている、という漁師さんは意外と多いはずです。この省力化で時間の使い方も変わってきそうです。

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