新年あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。いよいよ2018年となり、本日から本格的に仕事が始まるところも多いかと思います。頑張っていきましょう。
昨年は建設業界でも色々なテクノロジーが出てきていましたが、今年はさらに革新が進んでくるのは間違いありません。特に建設業界に関しては、AI・IoT・VR等の技術との親和性も高いので、より労働力不足を改善できる技術が出てくるでしょう。
今年もそんな技術的な話題から便利なサービスの紹介、たまにどうでもいい話など、色々と更新していきますので今後ともよろしくお願い致します。
BIM(ビルディングインフォメーションモデリング)はより主流に
BIMは日本の業界大手ではほぼ導入されているようですが、Autodesk社の専用ソフトということもあり、大手以外ではまだまだこれからといった所です。ちなみに北米などでは4年前の調査で7割以上を記録していましたので、現在ではほぼ100%に近いのではないでしょうか。
BIMとは何か?おさらい
BIMは従来のCADとの違いは、建物の3次元形状情報以外に属性情報が含まれている、という部分です。CADデータの場合は図面の線がデータ化されているだけなので、情報自体は手書きの図面となんら変わりません。
出典:日本建設業連合会
BIMデータの属性情報とは材料や部材の仕様・性能・仕上げ・コストなどの情報のことを言います。これらがデータとして含まれていることで、企画段階から設計・施工・維持・管理などあらゆる段階で利用ができます。
国内での活用傾向は?
設計段階にも施工段階にも活用できるBIMですが、国内企業ではどのような利用が多いのか?日本建設業連合会のおこなったアンケート結果によると「発注・設計者との合意の形成」などの主に検討・確認で使うという回答が多かったようです。
3Dデータなので任意の視点から見れたり、断面を切り取って確認、ということが可能なので見たまんまで分かりやすいという所の利用価値が高いのでしょう。
後は各部材同士の干渉がおこっていないかの確認などにも多く活用されているようです。配管などを平面図・断面図から想像するというのはなかなか難しいものです。3次元で重ね合わせることで干渉部が一目瞭然になるのも3Dデータならではですね。
世界最大!?のBIMパーツダウンロードサイトが開設
便利なBIMですが、当然各部材などのデータは作成をしなければいけません。ですが中にはメーカーの方で属性データが登録されたBIMのオブジェクトデータを提供している所も存在します。
使用する部材が決まっているのであれば、その提供されているデータをダウンロードするだけで使えるというのは、BIMデータを作る人にとっては大きな効率化に繋がりますね。
そんなBIMのオブジェクトデータを大量にダウンロードできるサイトが開設されました。その名も「BIMobject Japan」。
これは野村ホールディングスが、BIMオブジェクトのダウンロードサイト「BIMobject」を運営する「BIMobject AB」というスウェーデンの企業と共同出資で設立した新会社になります。
世界の4万3899もの製品シリーズ、28万9078点に及ぶBIMオブジェクトが公開されており、BIMコンテンツの世界トップ企業、となっています。
特筆はその数だけでなく、様々なBIMソフトやCADに対応するデータ形式でダウンロードが可能です。Autodeskのソフトしか対応していない、ということはありません。
しかもわざわざダウンロードサイトを開かずとも、AutoCADやRevit等のソフト上からダウンロードできるようになる専用の無料アプリまで公開されています。素晴らしいですね。
ここまでの大規模なBIMデータのサイトはありませんし、これからどんどん製品データもアップロードされていくでしょう。BIMを使う際に欠かせないサイトとなりそうですね。