ARで建設現場はどう変わる?

sugitec

こんにちは。先日Apple社がARヘッドセットを開発している企業である「Vrvana」社を3,000万ドルで買収していた、とのニュースが出ていました。

この件に関してはApple社もVrvana社も否定せずとも一切のコメントもしていませんが、確実にApple社がAR/VRの開発をおこなっていると推測され、予測では2020年頃に登場してくると言われています。

Microsoft HoloLensのビジネス活用


出典:日本マイクロソフト

そんな巷でよく聞くようになってきたARやVRなどのバーチャル技術ですが、とりわけ業界でも建設・土木業界からの積極的な引き合いが多いそうで、人手不足の中でどう生産性を高めるのか、熟練者が減少していく中でどうやってノウハウを継承していくのか、などの問題意識がそういった動きの後押しとなっているようです。

昨今では建築物などの3Dデータを扱っているところが多いので、他の業界と比べても相性がいいというのもあるかもしれませんね。

そんなAR/VR技術ですが、新潟県の小柳建設さんが日本マイクロソフトと協業で、MR(複合現実)対応の「HoloLens」を活用したプロジェクトを推進しています。

プロジェクトでは、営業活動、建設工事、社内の資料管理など、多岐にわたる業務での活用を目指しており、本年は実証実験段階で2018年度には実務での使用が開始される予定です。

小柳建設のHoloLensの活用目的とは

小柳建設さんがこれを活用する目的として上げているのが以下の3点。

1.業務の透明性向上
2.未来のBIM・CIMデータの活用
3.近未来コミュニケーションの実践

については、建物の立体的図面を構築し、HoloLensで閲覧可能にする技術開発をおこなう。顧客への提案・工事の施工、工事終了後のメンテナンス等、段階に応じた状況を公開していくということです。

については、データの閲覧方法に工夫し従業員の負担を軽減させる施策です。立体化した図面データと、建設業務で使用するデータや文書などを紐付けることで、図面を参照しながら関連情報を確認できるという、紙の資料を探す手間・時間がいらないメリットがあります。

その他、熟練技術者であれば紙の図面を見ただけで、立体的な建物を頭のなかにイメージできますが、経験の浅い新人技術者がその域に達するのは年数が必要になります。しかしHoloLensがあることで、視覚的に瞬時に3Dで図面確認できるので、新人技術者にも働きやすい環境が作られると思われます。

の近未来コミュニケーションは、視界を共有できるという点を活かし、遠隔地の従業員と現場作業者の視界を共有。リアルタイムで指示を出せる技術となります。視界を共有することで、対応策をミーティングしたりといったことが、別々の場所に居ながらにして可能になるのは便利ですね。

昨年2016年からVR元年等言われてきましたが、既にここまでの技術が開発され実証実験されています。本当に進化スピードが早いです。全ての業界で活用できる技術とは現段階では言えないかもしれませんが、確実にAR/VRは一過性で終わるものではない技術ですね。

2018年以降、どこまで加速してくるのか?我々の業界でもどんな活用方法があるのか考えるのもまた楽しいものです。

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