こんにちは。京都では紅葉の見頃で多くの観光客で賑わうシーズンとなりました。それにしても毎日寒いですね。
何やら12月並の寒さになっているそうですが、体調を崩さないよう、この時期は忙しい方も多いと思いますが、今年も残り1ヶ月ちょっと頑張っていきましょう。
PC橋の高さ計測と管理をひとりでできるシステム
本日はPC橋の施工管理において、圧倒的な省人化を実現したというシステムのご紹介。こちらは三井住友建設さんの開発システムです。
PC橋のPCとは、Prestressed Concrete(プレストレスト コンクリート)の略で「あらかじめ応力を与えられたコンクリート」という物になります。コンクリートは圧縮力に対しては強いですが、最大の弱点としては引張力に弱いところにあります。
その弱点対策として、鉄筋で補強する(RC=Reinforced Concrete)鉄筋コンクリートがあるのですがひび割れは避けられません。このひび割れ対策として、緊張材といわれる高強度鋼に負荷をかけた状態でコンクリート打設をおこない、引張力を打ち消すために予め圧縮応力を与えておくというコンクリート構造物です。
開発された「SMC-Oneナビ」というシステム
そのPC橋の施工は、1ブロック3~4mの橋体架設を、通常約10日程のサイクルを繰り返して行われます。その間の現場担当者に課せられる管理は、型枠の位置や鉄筋・PC鋼材の配置・出来形など多岐にわたります。
出典:三井住友建設
それらの管理項目は計測して管理する必要があるのですが、計測作業を1人でできる物は少なく、現場作業員が複数人必要になります。
出典:三井住友建設
それを解決すべく開発された「SMC-ONEナビ」というシステムですが、なんと測量機器に自動追尾機能を付けて、それを自社開発したスマートフォンアプリで自動制御することで、作業員1人で計測が行えるようになっています。
出典:三井住友建設
さらに凄いのは、現在では必須にもなっているクラウドを使用し、計測取得データを無線でクラウドに保存。そのデータは専用ソフト上で簡単に調書データまで作成できてしまいます。
一連の作業は全てデジタルデータで管理するため、計測値の読み違い・記録ミスなどのヒューマンエラーが起こることはなくなります。そして何より、今まで複数人でする必要のあった計測作業を、1人でできるようになったのは大幅な省人化です。
計測データなどはデジタル化しない限りヒューマンエラーが起こりやすい物なので、それを人のチェックのいらない物にするだけで効率化に繋がりますね。
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