建設・土木業界等では、i-Construction・ICT建築など、業務効率化と人手不足を解消するための技術が色々と出てきています。
これには熟練技術者の不足や熟練技術者でしかできない作業があることが、問題点の一つとして挙げられます。
技能特性を見える化し作業効率化と技能継承に
熟練者以外でも効率的な作業のできる技術が日々生まれていますが、本日もそんな熟練技術者の問題を解決すべく開発されている効率化技術のご紹介です。
淺沼組さんが、人工知能Aiなどを用いて熟練技能を伝えていくために現在開発を進めているという「Ai(あい)MAP SYSTEM」。これはGPSセンサーなどを搭載したヘルメットで、技能労働者の動きを計測し技能特性を「見える化」するものです。
「Aiロガー」と呼ばれるGPS、加速度センサー、カメラなどを取り付けた動態計測システムで、現場の作業実態や動いた軌跡などを記録、蓄積していきます。
例として、鉄筋の結束作業では、熟練技能者は少ない動きで効率の良い作業を進めています。熟練者と経験の少ない技能者の動きを記録し比較することで、言葉では説明しづらかった作業におけるコツなどを可視化することができます。
現場作業時の作業者の動きを可視化するというのは凄い試みだと感じます。現場での動き方だけでも経験の少ない技能者からすると、素晴らしい効率化に繋がると思われます。
出典:建設工業新聞
この次世代熟練技能維持システム「Ai-MAP SYSTEM」はクラウドサーバーにデータが蓄積するようになっており「Aiロガー」の他にも5つのAiシステムが統合される形になります。
「Aiモーション」という動態記録システムも開発されていることから、今後は動きの効率化だけでなく、細かい技能部分でも効率化が図れるようになる未来がくるのでしょうか。
いずれにせよ情報の集まる基幹となるシステムがあることで、今後の活用範囲も増えていくことでしょう。