こんにちは。先日もお伝えしておりましたが、(株)ダイフレックスとの共催セミナーが無事に終了しました。今後もスギテックではセミナーの開催を計画しておりますので、是非ご期待ください。
VRならではの体験型教育
本日は久々にVR(ヴァーチャル・リアリティ)の話題です。
東急建設株式会社が株式会社バンダイナムコスタジオの技術支援の下、建設現場における災害事故の撲滅を目指し、VRテクノロジーを使った体験型の安全衛生教育システムを開発したようです。
VRの空間内で様々な災害事故が発生するようにできており、体験者がそれを疑似体験することで災害事故に繋がる原因を考え、事故の発生防止のために自らがどう行動すれば良いか?を学習することを目的にしているということです。
出典:東急建設株式会社・体験者の視認するVR映像(足場是正作業)
このシステムは多くのゲームコンテンツに取り入れられている「感情」「心理」といった人間の行動原理に影響を及ぼす「ストーリー展開技術」を活用することで、現場の災害事故に至る過程をVR空間内でリアルに再現することに成功しました。ということで、詳細部分は分かりませんが、おそらくは単純に現場起こる事故を再現しているだけではなく、そこに至るまでの人の心理的部分までを誘導できるストーリーのような物があるのでしょう。
当事者として体験できることの大きさ
このような流れがあるから、こういうふうに行動しよう。という一定の誘導があってその中で自分の行動により事故が起こる。
しかもこのシステムは実際にVR内の現場で手足を動かす作業を行いながら体験をするので、横着をしたり、気づき忘れをしたりという、実際に起こす可能性のある行動から事故が誘発されやすくなっているそうで、自分のミスが引き起こす事故のインパクトは、これまでの学習方法では得られないものでしょう。
出典:東急建設株式会社・体験者の学習状況
これは今までの安全教本やビデオ映像を見せるだけの、受動的な学習方法とは一線を画するものですね。受動的な学習は、所詮第三者的に見ているだけで想像力だけが頼りでしたが、VRならではのリアルな体験、見るのではなく当事者になるという体験は、安全意識喚起にかなり効果的ではないかと思われます。
このシステムは持ち運びが可能ということなので、現場事務所の会議室等で教育もできそうですね。安全教育の面で従業員をはじめ、協力会社の安全教育に大いに有用なシステムとなりそうです。
VR元年と言われた昨年から今年に入り、建設業界や不動産業界をはじめ、様々な業界で活用されるようになってきました。この業界は比較的BIMやAIなどと親和性の高い業界ですがVRに関しても同じですね。
お知らせ
先日の帝国データバンク社が発行している「週刊帝国ニュース」の「CLOSE UP 京滋の元気企業」に弊社が紹介されました。代表の杉山のインタビューが掲載されています。是非チェックしてみてください。