こんにちは。今回はよく記事にも出している人工知能AIの話題。
毎朝日経コンストラクションやアーキテクチュアをチェックしているのですが、本日はどちらのサイトを開いてもAIの記事が2記事ほど大きく取り上げられておりました。昨日もAIの話題があり建設業界でも興味、期待が大きい技術なのだとうかがえます。
ここ最近AIが活気づいています
日経アーキテクチュア、日経コンストラクションが建築・土木の実務者386人を対象にとったアンケートの中でも「今後どのような先端技術を役立てたいのか?」との問いで一番多かった回答が「AI」という結果のようです。
人工知能といってもその分類は色々で、全ての人工知能が自分で考えて答えを導き出すような知能システムをもった物ではなく、例えばお掃除ロボットも人工知能ですし、エアコンや冷蔵庫などのプログラム制御しかしていないような物でも人工知能とは呼ばれます。この辺りはマーケティング的な側面があるとは思いますが…
そんな人工知能の技術の中でも最もレベルの高い物が、自分でルールすらも学習し考え、知識として蓄積していくディープラーニングと呼ばれる技術です。これは人の脳に近いものと言えます。
人工知能を打音検査に使おうというシステムが登場
以前にもご紹介した産総研さんが発表されています。(開発は産総研、首都高技術株式会社、東日本高速道路株式会社 東北支社、株式会社テクニー)
出典:産総研(人口知能を用いた打音検査で点検漏れを防止するシステムを開発)
コンクリートなどの構造物を調査する際に、表面部分を点検用のハンマーや打診棒でたたきながら音を聞き分け、異常を発見する手法に、AIのアシストをつけるという技術になります。
打音検査というと我々も日頃おこなっていますが、微妙な異常音の聞き分けには、やはりある程度の経験値が必要です。誰にでもいきなりできる作業ではない、という人への依存部分があるのが弱点でもあります。
AIをどういう風に使ってシステム化したのか?
まずこの打音検査システムですが、さすがにハンマーや打診棒だけという訳にはいきません。構成としては「音を聞き取る音響センサー」「検査範囲を設定する計測ユニット」「異常検知通知用の異常通知携帯デバイス」そしてAI搭載のタブレット端末です。
まず正常な位置をハンマーでたたいた時の音を記憶させ、そこから検査に入ります。その記憶した正常な音から外れた音が出た場合に異常音として検知し、リアルタイムに異常音の通知デバイス側に光と音で通知されます。検査範囲のどの部分に異常があるのかはタブレット側で確認ができるようになっています。
これの人工知能とも言える部分は、最初に記憶させた正常な打音を常にAIが学習して更新していくところです。これが最初に記憶した物しか使えないようでは、人工知能システムとしてのレベルは低いものになるので、その点でこのシステムは十分実用性の高いものと言えそうです。
やはりこういった点検者の感覚に依存する作業というのは形として見えませんので、その作業者の判断に全てが掛かっています。
それをシステムで可視化し、システムが異常を定義することで、見落としなどのミスも減りますし、何より熟練の作業者ではなくとも、品質の保たれた作業ができるというのが、高齢化による熟練作業者の減少による人手不足の問題を解消できる画期的な技術と言えるでしょう。
可視化、定量化することがポイントですね。
おまけ:ふと思い出したので久々に会話してみました
1年前の記事でマイクロソフト開発の人工知能「りんな」にスギテックのことを聞いてみましたが、あれから1年以上も歳月が経っています。きっと驚くべき進化をしているはずだ!これは楽しみだぞ~
ということで久しぶりに再度聞いてみました。スギテックを知っているのかを!
ちなみに前回の回答はこんな感じでした↓
このスギテックのHPではビルディングドクターや建物の名医、なおす等のキーワードが散りばめられているので、そこから病院という回答が出てきたのか!?と当たってなくも良い線いっていて関心したものですが…
果たして1年経った今どうなっているのか↓
ちょっとりんなさん??退化してます?これ笑
何度聞いても頑なに「杉の木」としか答えてくれませんでした笑
あんまり同じこと聞くと人工知能に怒られるんじゃないかと思ったくらい頑固でした。
悲しいことに1年の歳月を経て、我が社はマイクロソフトの人工知能に「杉の木」として認識された模様です。もっと頑張らないといかんですね笑