概要
本日はID&Eホールディングス株式会社(本社:東京都千代田区、以下「ID&Eホールディングス」)傘下の日本工営株式会社(本社:東京都千代田区、以下「日本工営」)が、多様なインフラの調査・施工現場で、技術者の聴覚に頼る岩盤やコンクリート由来の材料の良し悪しをAIで判定する技術を開発と同時にAIの入力データを取得するための打撃音記録アプリ「DAOOON」も開発というリリースニュースをお送りいたします。
熟練技術者の聴覚+AI技術によるDX推進
コンクリートや地質の点検・調査において、技術者は打撃音を基に材料の良し悪しを判断しています。
しかしこの判断は、技術者の経験に基づいた聴覚に依存するため、結果にばらつきが生じる可能性があります。
この課題を解決するため、日本工営では、熟練技術者の判断を学習したAIモデルを構築しました。
コンクリート骨材に用いる岩石の打撃音においては、材質の判定に関して熟練技術者とAIによる結果を突合した結果、約90%の一致率を確認しました。
今後は、現場の特性に応じた複数モデルの構築も可能です。
さらに、AIの入力データを取得するための打撃音記録アプリ「DAOOON β版」も日本工営社内で開発中です。本アプリはスマートフォンで動作し、現場でわかりやすいUIを搭載した簡易な操作が可能です。収録したデータに日本工営の熟練技術者のノウハウを反映し、教師データとして適用することで、AIの精度をさらに高めていきます。
本アプリは、土木業界のDX(デジタル・トランスフォーメーション)を推進するために、2025年2月頃に無料で公開する予定です。今後もAIおよびアプリの完成度を高め、技術者の五感による判断を補助し、品質向上に貢献してまいります。
ID&Eグループおよび日本工営ではDXを積極的に推進し、今後も社会の生産性を革新することで、新たな価値を創造してまいります。
打撃音収録アプリとAIを用いた技術者の判断支援のイメージ(岩盤判定の例)
資料引用:ID&Eホールディングス
おわりに
打撃音記録アプリ「DAOOON β版」のリリースが調査業者としては、実に興味深いリリースニュースでした。記事からすると「教師あり」データを収集し、AIに食べさせている途上なのでしょう。
AIの精度は学習データの質や量で大きく左右されます。
たとえば、弊社の専門領域の建物診断に特化した学習データ(調査データ)ならば、外壁劣化にも調査できるAIの精度を高めることも可能でしょう。
しかし、AIはあくまでも診断のサポートツールであり、最終的な判断は調査者が行う必要があります。
AIの結果を参考にしながら、調査者の経験や知識を総合して診断を行うことが重要です。
参考・関連情報・お問い合わせなど
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