概要
建設業界のスマート化をミッションとする株式会社フォトラクション(以下、フォトラクション)が、施工バックオフィス支援クラウド「aoz cloud(アオズクラウド)」の提供を開始というリリースニュースをお届けします。
施工バックオフィス支援クラウドaoz cloud
「aoz cloud」は、フォトラクションが建設BPOを提供する過程で培ったテクノロジーとオペレーションのノウハウを、サービス化したプロジェクトです。このサービスにより、施工バックオフィス業務のプロセス改善を図り、建設プロジェクト全体の生産性向上を目指します。
◾️「aoz cloud提供の背景
「aoz cloud」は、もともと2018年に図面分析のクラウド型AIエンジンとして開発されました。
このAIエンジンは、設計および施工の際に使用される2次元図面を画像データとして認識し、図面上の情報を自動的に読み取り、解釈することが可能です。βテストにはゼネコンをはじめとする建設業および関連企業が参加し、さらに一般財団法人日本建設情報総合センターの研究助成に採択され、特許出願を行うなど、技術面でも高い評価を受けています。2022年からは、建設BPOサービスとして社内で活用してきましたが、施工バックオフィス業務(※)を組織化する建設業者が増えるにつれ、サービス提供へのニーズが高まり、今回のリリースに至りました。
建設業の生産性向上には、AIとBIM(Building Information Modeling)の活用が今後ますます重要となります。しかし、建設業の業務プロセスは非常に複雑で、多くの人手によって支えられています。そのため、従来の設計や施工アプリケーションにAIやBIMを組み込んでも、業務に適合しない場合が多々あります。
「aoz cloud」は、従来型アプリケーションとは異なる展開手法を採用し、特定の目的に特化した機能をモジュール化して柔軟に利用できるようにしました。
さらに、特定業務に合わせたカスタマイズや共同開発を積極的に進めることで、現場のオペレーションに即した現実的なデジタルトランスフォーメーション(DX)を提案できる体制を整えています。また、この技術を特許として出願中です。
※ 施工バックオフィスとは、施工管理など工事の直接的な業務を行わず、書類作成やデータ整理など、
現場を遠隔からサポートする業務全般を指します。
BIMから配筋検査に必要となる情報を抽出して断面リスト、電子黒板、検査項目、図面に検査項目が設置された検査シート(野帳)を生成します。
ジオメトリ情報から分析できるシステムとして特許出願済です。配筋検査における準備業務を行う施工バックオフィスの効率化を実現します。
PDFファイルから配筋リストの自動切り取りや、電子黒板の作成、図面から符号を読み取り検査箇所の自動配置などを組み合わせて検査シートを生成します。配筋や杭、鉄骨の検査シートを作成することができ、検査の準備に関する準備を大幅に効率化します。
aoz cloud サービスサイト
※ aoz cloudの導入や共同開発に関するお打ち合わせのご依頼はサービスの性質上、建設生産支援クラウド「Photoruction」を導入している、もしくは導入検討をしている企業様に限らせていただきます。
建設BPOとは
フォトラクションは工事現場における配筋検査などの準備(黒板作成や必要図面の整理)プロセスを55%削減する建設業特化AI を開発・保有しています。建設業特化AI にオペレーターを組み合わせた建設 BPO サービスで建設業界における生産性向上の実現、人手不足の解決を目指していきます。
おわりに
この建設BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)は、建設業における専門的な業務、例えば設計図面の作成や工程管理を外部の専門業者に委託する仕組みです。
かくゆう…ライターも部署外からピンチヒッターで対応するときがあります。
なぜ建設BPOが注目されているのか?
- 人手不足の解消
建設業界は深刻な人材不足に直面しています。BPOを活用することで、この問題を解決し、企業は本来のコア業務に集中できるようになります。 - 業務効率の向上
専門業者の知識や経験を活かすことで、業務が効率的に進められるようになります。特に設計や工程管理など、時間と労力がかかる業務において、その効果は顕著です。 - コストの削減
BPOを活用することで、人件費の削減やシステム導入にかかるコストを抑えることができます。特に中小企業にとっては、大きなメリットとなるでしょう。
メリットとデメリット
メリット
BPOの最大のメリットは、前述のように人手不足の解消とコスト削減です。これにより企業の経営効率が向上し、業務全体の質も改善されることが期待されます。
デメリット
一方で、情報漏洩のリスクや委託先の選定に慎重を要する点がデメリットとして挙げられます。信頼できるパートナーを見つけることが、成功の鍵となります。
導入の際の注意点
建設BPOを導入する際には、委託する業務内容を明確にし、信頼性の高いパートナーを選定することが重要です。また、情報セキュリティ対策や内部体制の整備も怠らずに行う必要があります。
今後の展望
DXの進展に伴い、建設業界におけるBPOの導入は今後ますます形態をかえながら加速していくでしょう。
参考・関連情報・お問い合わせなど
□株式会社フォトラクション
リリースニュース:https://corporate.photoruction.com/news/uQ5Dch9j
「建設の世界を限りなくスマートにする」といったミッションのもと、建設業向けの生産性向上サービスPhotoructionの開発を行なっています。
建設現場における写真や図面などを効率的に管理するアプリケーションおよび、
工事の事前準備やデータ入力などをサポートするアウトソーシング(建設BPO)の仕組みをクラウド経由で提供いたします。