鴻池組 GNSSを利用する工事車両運行管理システム「IMANANDAI」全国で外販開始。

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概要

株式会社鴻池組(以下、鴻池組)は、2024年6月3日よりGNSSを用いた工事車両(生コン車)運行管理システム「IMANANDAI(イマナンダイ)※1※2の外部販売を全国で開始というリリースニュースをお届けします。

※1 「IMANANDAI(イマナンダイ)」は株式会社鴻池組の登録商標です
※2 NETIS(建新技術情報提供システム)登録済み。登録番号:CB-230030-A

「IMANANDAI」とは

導入で労務費15%削減、事務所作業時間40%短縮

IMANANDAIのシステムプラットフォームとして、地図情報を利活用したシステム開発を得意とする日本コンピュータシステム(NCS)株式会社(本社 東京都港区 代表取締役社長 栗田昭平)の施工管理業務向けクラウドサービス「イクト」を利用しました。また、株式会社レックス(本社 兵庫県西宮市 代表取締役社長 加藤信幸)と連携し、全国で販売します。

IMANANDAIはクラウド、スマートフォン、GNSSを活用した生コンの品質・打設管理および生コン車の運行・安全を支援するシステムです。

IMANANDAIはスマートフォンの位置情報サービスを利用し、コンクリート打設時の生コンクリート運搬用アジテータトラック(以下、生コン車)やダンプトラックなどの工事車両の位置情報を取得。

工事車両の運行状況を関係者がリアルタイムで把握できるようになりました。
さらに、関係者間での打設状況の把握や端末のOCR機能を用いた品質管理データの取得なども可能としています。

開発の背景

2010年以降、市販GPSを用いた車両ロケーションシステムの一部分を改良し現場で利用していました。しかし、当該システムが利用していた通信サービスが停止。
そこで、代替システムの導入を検討することになりました。

建設現場では、コンクリートの品質管理上、生コン車の運行管理がきわめて重要です。
そのため鴻池組では、単なる運行管理に留まらず、工事車両が通行するルート周辺の安全性向上にも寄与できるシステムの開発を目指しました。

またIMANANDAIは、一般的に通信環境が良好でないことが懸念される山間地でも問題なく利用することができます。これにより、コンクリート打設時の生産性はもちろん、工事現場事務所と生コン車ドライバーとのコミュニケーションの向上を図ることができます。

車内にスマートフォンを置いておくだけで位置情報を取得可能

スマートフォン画面

車両運行状況確認画面

打設実績画面

導入による成果

・打設後のデータ整理などの残業時間が短縮されたことで、15 %の労務費削減
・作業時間短縮により、事務所作業時間が40%短縮
 ※NETIS掲載数値

今後もユーザーから幅広く意見を収集し、建設現場の生産性向上、品質向上に貢献してまいります。

資料引用:鴻池組

おわりに

GNSS(全地球衛星測位システム)は多くの分野で利用されています。
今回の鴻池組のような活用例としての位置情報サービスのほかにも、測量・地図作成、時刻配信、その他の特殊用途があります。
位置情報サービスでは、スマートフォンの位置情報機能やカーナビ、ドローンやロボットの自律制御、農業や建設現場での自動運転が挙げられます。
測量・地図作成の分野では、高精度な土地測量や地図の作成・更新、地形データの取得、災害調査に利用されています。
時刻配信の分野では、金融取引のタイムスタンプや通信ネットワークの同期、科学研究の精密な時刻測定が行われています。
その他の分野では、緊急時の捜索救助、スポーツ競技のパフォーマンス分析、野生動物の追跡調査、ゲームや仮想現実での位置情報など、多岐にわたる用途があります。
あなたの生活に身近なGNSS。他分野との技術交差で、今後も新たな活用例が増えていくことが期待されています。


参考・関連情報・お問い合わせなど

□株式会社鴻池組

リリースニュース:
https://www.konoike.co.jp/news/2024/202406033333.html

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