イクシス 「AR締固め管理システム」が「令和5年度 プレストレストコンクリート工学会賞 技術開発賞」を受賞。

sugitec

概要

株式会社イクシス(以下、イクシス)ならびにオリエンタル白石株式会社(以下、オリエンタル白石)は公益社団法人プレストレストコンクリート工学会より「令和5年度 プレストレストコンクリート工学会賞 技術開発賞」を授与というリリースニュースをお届けします。

コンクリート締固めAR管理システムとは

開発概要
従来、感覚で行っていたコンクリートの打込み作業における、複数人の締固め位置や締固め時間の施工情報をリアルタイムにAR(拡張現実:Augmented Reality)として可視化する革新的な管理手法を開発しました。
バイブレーターに取付けたスマートフォンの自己位置計測技術で締固め位置を、感知駆動型バイブレーターの駆動電流をマイコンで計測し締固め時間を判断し、タブレットPCやスマートフォンを通して施工情報を重畳表示します。
打込み管理者はリアルタイムで複数人の施工情報を一括で管理でき、締固め作業者は技量や経験に左右されず過不足のない締固め作業が可能となります。

「プレストレストコンクリート工学会賞 技術開発賞」はプレストレストコンクリート構造物の新設・改築・改修の設計施工に対し創意工夫に富み、プレストレストコンクリート技術の進歩、発展または普及に顕著な貢献をしたと認められる実用化技術を開発した者を対象に表彰されるものです。

【AR締固め管理システム特設サイト】
・特設サイト https://www.ixs.co.jp/ar_compaction
(以下、注目引用)

職人の勘頼りだった締固めをARで見える化・均質化すぐ導入できる現場DXソリューション

AR締固め管理システムは、生コンクリート打設時のバイブレータ挿入箇所と時間を視覚化、施工管理に必要な作業エビデンス取得を支援します。

サービス概要

視覚的に締固めの施工状況を表示・管理・記録します。
NETIS登録 KT-230163-A

製品の特徴

視覚的に施工状況を表示
・施工箇所と締固め時間の表示
・作業画面とエリアを画面内に表示
・他作業者の施工状況も共有
・バイブレータ径に応じた効果範囲

締固め状況の管理・記録
・複数作業者の施工状況を一元管理
・作業エリア全体の施工状況を表示
・結果をワンボタンで出力

GNSS不要で位置情報取得
・GNSSが利用できない環境でも可
・バイブレータ投入位置をガイド
・作業者の動線も記録

機能詳細・オプション説明/レンタル構成内容

作業者端末
・ 作業者用端末
・ 端末取付装具
・ モバイルバッテリー

管理者PC
・ 管理者用ノートPC

Wifiルーター(SIMなし)
・ Wifiルーター(SIMなし)
・ 各種充電用器具

※ PC・Wifiルーター用に、現場で100V電源が必要です。
※ バイブレータの本数分の作業者用端末が必要です。
※ 作業者用端末は4台まで併用することができます。
(4台以上の作業者端末のご利用についてはお問い合わせください)

資料引用:イクシス

おわりに

締固めは、打込んだコンクリートをバイブレーターを使用して型枠内の隅々まで充填させる作業です。コンクリートを型枠内に打込んだだけでは、内部の気泡・型枠や鉄筋の間の隙間が残った状態で、このまま硬化してしまうと コンクリートの強度・耐久性・仕上がりも悪くなります。さらにコンクリートの内部には、無数の気泡が存在していて大きく二種類の気泡、エントラップトエア(径の大きな気泡)とエントレイントエア(径の小さな気泡)に分けられます。

エントラップトエアはコンクリートの性能に良い影響を与えないため、バイブレーターによって減らします。バイブレーターで振動を与えるとコンクリートは液状化し、密度が軽い気泡は自然とコンクリートの表面に浮き上がってきます。しかし、振動時間が長くなり過ぎると材料分離を起こすため、気泡が抜けて分離する前に振動を止めるのが肝心です。
さらに、バイブレーターの種類や仕様も重なるので現場ごとの選択肢も増えるわけです。
一般的に建設現場では内部振動機の棒形バイブレーターと外部振動機の型枠バイブレーターの二つの規格があります。棒形バイブレーターの種類では、「電源の位置・電源の種類・構造・振動体の径」によって区別され、棒形バイブレーターの性能は、「径の大きさ・振動数・振幅」によって決まり、高周波のものほど振動能力が高くなります。
また、実際の振動効果は「バイブレーターの性能・ コンクリートのワーカビリティ・振動時間」の3要素から成り立ち、スランプが大きいほど遠くまで振動が届き、振動時間は短くて済みます。よって、使用するバイブレーターの締固め能力によって打込みスピードが決まるため、打設計画に合ったバイブレーターを選定するかが重要となります。
このように「締固め」の工程のさわり部分をフォーカスしても、現場での経験則がコンクリートの品質を左右するところに、XR施工でサポートされることで現場の人々に恩恵をもたらせることができた受賞と言えるでしょう。おめでとうございます。


参考・関連情報・お問い合わせなど

□株式会社イクシス
お問い合わせフォーム:https://www.ixs.co.jp/inquiry
リリースニュース:
https://www.ixs.co.jp/news/3182

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