リッジアイとバオバブが共同開発、AIとドローンを活用したソーラーパネル外観検査サービス

sugitec

概 要

AIディープラーニングのコンサルと開発を行う株式会社Ridge-i(以下、リッジアイ)と、AI学習データの作成サービスを提供する株式会社バオバブ(以下、バオバブ)が、AIとドローンを活用したソーラーパネルの外観検査サービスの「Ridge Inspection for Solar Panel」を共同開発した。ドローンで撮影した太陽光パネルのオルソ画像から異常箇所をAIで検出するもので、2024年1月16日より提供が開始される。

太陽光パネルのメンテナンスによる長寿命化へ

2012年の固定価格買取制度の導入以降、加速度的に増加した太陽光パネルだが、20~30年と言われる耐用年数後に訪れる「大量廃棄時代」への備えが大きな課題となっている。

しかし多くの事業者では太陽光パネルの耐用年数を把握できておらず、発電量の減少に対応できていないという現状だ。NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)の推計では、太陽光パネルの排出見込量は2020年に約3千トン、2030年に約3万トン、2039年には約80万トンという数字が見込まれているという。

両社ではこの課題に対応すべく、太陽光パネルの状態を精緻に把握することで、適切なメンテナンスから太陽光パネルの寿命を延ばすことで廃棄の減少につなげていく。

人の目での作業より効率化ではるかに高精度な検出

開発された「Ridge Inspection for Solar Panel」は、ドローンで撮影した太陽光パネルの赤外線オルソ画像から、ストリング異常であるホットスポットや、クラスタ異常、セル異常などの疑いのある箇所をAIで検出する。

出典:株式会社Ridge-i https://ridge-i.com/news/4078/(画像提供:WorldLink&Company)

解析結果は短形描画し、異常の種類によって色分けが行われ、異常の位置と種類が分かる形で解析結果として画像出力される。このシステムにより、人の目での検査と比べてはるかに高精度な異常検出が可能となる他、作業も効率化される。

この「Ridge Inspection for Solar Panel」は、株式会社WorldLink & Companyにて2023年6月よりトライアル導入されており、トライアルでは、同社の地理情報プラットフォーム「4DLinkCoud」で解析結果を確認できるようにしたという。

出典:株式会社Ridge-i「4DLinkCloud上での解析結果の表示」 https://ridge-i.com/news/4078/

今回開発されたAIモデルは、様々な環境下で撮影された赤外オルソ画像から、実用性評価・課題出しが可能となる他、再生可能エネルギー業界のインフラ維持など、様々な応用可能性もあるとのことだ。

参考・関連情報・お問い合わせなど

□株式会社Ridge-i:https://ridge-i.com/
 リリース記事:https://ridge-i.com/news/4078/
 お問い合わせ:https://ridge-i.com/contact/

□株式会社バオバブ:https://baobab-trees.com/

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