概要
鹿島建設株式会社(以下、鹿島建設)は、自社専用の対話型AI「Kajima ChatAI」を構築し、
自社および国内外のグループ会社(一部を除く)の従業員約2万人を対象に運用を開始というリリースニュースをお届けします。
Kajima ChatAI
「Kajima ChatAI」は、日本マイクロソフト株式会社(以下、日本マイクロソフト)のAzure OpenAI Serviceを活用し、ChatGPTと同等のAIモデルを社内に構築したものです。これにより、入力した情報が外部の学習に利用されない鹿島グループ専用の安全な環境となっています。
今後、鹿島グループの従業員が「Kajima ChatAI」を利活用することで、業務の効率化や生産性の向上が期待できます。
「Kajima ChatAI」のチャット画面の例
鹿島建設はこれまで、ChatGPTの業務利用を禁止していました。
その理由として、従業員がChatGPT上で質問として入力した鹿島建設の情報がAIの学習データに取り込まれ、第三者の回答に利用されることで当社の重要情報の漏えいが発生するリスクがあったためです。
一方で、生成AIの利用は、従業員の業務効率化や生産性向上に寄与する点もあることから、鹿島建設はその利用に向け、安全性を担保した独自のChatGPT環境の構築を進めてきました。
このたび、日本マイクロソフトのパブリッククラウドMicrosoft Azure上で利用できるAzure OpenAI Serviceを活用した「Kajima ChatAI」をイントラネット内に構築しました。
「Kajima ChatAI」はイントラネット内に環境を構築しているため、入力した情報が外部に漏洩するリスクがありません。さらに、利用時の従業員認証や利用履歴の記録など、独自の機能を付加することで、より安全に利用できる環境としました。
鹿島建設は、鹿島グループ中期経営計画(2021~2023)における2023年に向けた主要な施策として「DXの戦略的推進」を掲げています。
今後も、グループ全体へのDXの浸透、ならびに業務プロセスの刷新およびビジネスモデルの創出に向けた環境構築を加速してまいります。
資料引用:鹿島建設
おわりに
沈黙を破り、ChatGPT利用を宣言した鹿島建設。「Kajima ChatAI」という名称に、AIモデルを社内独自に構築したものであると強い意思が込められています。公開画像をみるかぎり、とてもシンプルなインターフェースですが、どう変貌していくのでしょうか。
参考・関連情報・お問い合わせなど
□鹿島建設株式会社
リリースニュース:
https://www.kajima.co.jp/news/press/202308/8m1-j.html