概要
大成建設株式会社(以下、大成建設)と、株式会社アクティオ(以下、アクティオ)は共同で、トンネル坑内外に設置されたカメラや各種測定機器の計測データを基に、仮設備や施工機械の稼働状況をモニタリングできるシステムである「T-iMonitor Tunnel」を開発したと発表した。
施工状況を見える化できる他、施工機械の不具合発生時に迅速な原因特定が可能となり、施工管理の効率化が図れる。
各種計測データを基にトンネル工事の施工管理を効率化
大成建設とアクティオが共同開発した「T-iMonitor Tunnel」は、山岳トンネル工事に適用することで、計測データがクラウド上に自動的に集約され、仮設備や施工機械の稼働状況を含めた施工状況を見える化出来るシステムとなっている。
山岳トンネル工事は多くの仮設備や施工機械が同時稼働している現場となる。施工管理者は現場へ足を運び、それらを直接目視で確認しているのが現状だ。
これまで現場の全ての稼働状況を統括し管理する方法はなかったため、施工機械にトラブルが発生した場合など、機械同士の関連性や状態などを一括して把握することが難しく、原因の特定から対処するまでに膨大な時間が掛かることから、施工管理の効率化が課題となっていたという。
両社ではこの課題を解決すべく、トンネル抗内外の仮設備や施工機械にセンサーを設置し、それらから得た情報をクラウド上で一元管理することで、稼働状況を見える化できるモニタリングシステム「T-iMonitor Tunnel」の開発に至った。
システムは大成建設施工の現場「国道106号磯鶏地区道路工事(東北地方整備局 三陸国道事務所 発注)で性能検証が行われ有効性が確認されている。
T-iMonitor Tunnel特徴
1.仮設備・施工機械の制御盤や電源等の電子機器から出力されるデータが、クラウド上に自動集約されることで、全ての仮設備・施工機械の稼働状況が見える化され、各種データを定量的に分析することが可能となる。データの変化を把握することで、トラブル発生時の原因特定の迅速化と、復旧までの時間を最小限に留めることが可能。
2.システムにはオプションで、トンネル計測データや切羽観察記録、堀削施工サイクルタイム等の施工管理データ、覆工コンクリートの打設状況など、現場作業の進捗状況に応じ必要情報を選択して画面表示させることができる。(T-iMonitor Tunnel Concrete)
今後、大成建設では山岳トンネル工事のDXを推進する構想におけるデータ収集を担う技術の1つとして、今回の「T-iMonitor Tunnel」を展開し、効率的施工を推進していくとしている。
参考・関連情報・お問い合わせなど
□大成建設株式会社:https://www.taisei.co.jp/
参考記事:https://www.taisei.co.jp/about_us/wn/2022/220511_8783.html
□株式会社アクティオ:https://www.aktio.co.jp/
お問い合わせ先
株式会社アクティオ エンジニアリング事業部 土木部
担当:大麻、福嶋
TEL:03-6666-2476