概 要
戸田建設株式会社(以下、戸田建設)は、シールド工事を対象とし最新ICTを使ったシールド工事の堀進状況をリアルタイムに監視できるという、堀進状況クラウド監視システム「TSビューワー」を開発した。堀進状況を一元管理することで、トラブルの予兆を迅速に察知し的確な施工管理を実現する。
Web上でグラフや図で表示。誰でもイメージしやすく
近年、人手不足・熟練工の不足が喫緊の課題となっているが、建設・土木業界も例外ではない。そんな中、戸田建設ではそれを補うために各工種での施工の自動化に取り組んでいる。
その一環として開発したのが、堀進状況クラウド監視システムの「TSビューワー(TS=Toda Shield)」だ。
最新のICT技術を駆使して開発されており、シールド工事を対象としたシールドの堀進状況を、どこからでもリアルタイムに監視できるという。このビューワーシステムで堀進状況を一元管理することで、トラブルの予兆を迅速に察知し、的確で高度な施工管理が可能となる。

このビューワーシステムでは、シールド工事に活用される堀進管理システムから、堀進の進捗や土圧、ジャッキ速度等の計測データ、堀進機の位置などがクラウドサーバーに転送され集約される。
集約されたデータは、インターネット上に作成されたWebサイトから閲覧できるようになる形だ。データはサイト上で閲覧した際に、誰にでもイメージがしやすいよう、グラフや図などで見える化する。
このシステムの導入によって、パソコン・スマートフォン等で場所を選ばず、いつでも必要な情報にアクセスが可能になる。そして堀進状況に問題がある場合は、タイムリーな改善指示を出すことでトラブルの未然回避も可能だ。
ビューワーのWebサイトは以下のようなイメージ
堀進進捗の画面:月、週、日毎の堀削進捗の確認

堀進状況の画面:リアルタイムに土圧やジャッキ速度等の堀進状況を確認

堀進位置の画面:堀進機の位置とシールド路線に接近する構造物等を確認

戸田建設では、泥土圧シールド工事において陥没や空洞等の地盤変状の要因となる排土量についても、今回開発したビューワーシステムに取り込む予定としている。また、堀進工の業務をAI化した「AI Transform Shield」にこれらデータを反映し、シールドの自動運転化を推進していくとしている。
参考・関連情報・お問い合わせなど
□戸田建設株式会社:https://www.toda.co.jp/
プレスリリース記事:https://www.toda.co.jp/news/2022/20220330_003033.html
□AI Transform Shield:https://www.toda.co.jp/assets/pdf/20200331.pdf