概 要
旭化成ホームズ株式会社(以下、旭化成ホームズ)は、旭化成株式会社(以下、旭化成)とグループ共創による、AIなどを含むDXを活用したボルト管理システム(特許出願中)を4月から試験運用する。試験対象は自社が提供するヘーベルハウス、ヘーベルメゾンに設置の太陽光パネルとなる。
DX化したボルト管理システムで施工精度の向上と省力化を実現
旭化成ホームズと旭化成は、グループ共創によりDXを活用した太陽光パネルのボルトの締結や、施工済み箇所の判定を行う、太陽光パネル施工管理システムの試験運用を2022年4月より開始した。
この太陽光パネル施工管理システムは、大きく以下2点からなる。
1.超音波を用いたボルト締結判定システム
独自開発されたシステムが組み込まれたインパクトレンチを利用。ボルトを締める際に発する超音波を、システムが判定することで、適正な締結音に達した時点で工具を自動停止させるよう設定されている。
また、締めたボルトの数と時刻情報は、クラウド上で設定された顧客のデータベースに自動アップロードされることで「いつ、誰が、何本のボルト適正に締めたか」という記録が残る。このシステムには旭化成のデジタル共創本部の高度な技術が活かされているという。
2.「AI音声対話アプリ」を用いた施工済み箇所確認判定システム
予め設定した箇所のボルト締めが終了した時点で、独自開発の音声認識アプリがインストールされたスマートフォンと接続した、ウェアラブル端末のBluetoothマイクに「締め付け完了」と話しかける事で、音声認識アプリと会話が開始される。
会話では、どの部分で何か所のボルトを締めたか?等の問いかけに答えていくことで「いつ・誰が・どこのボルトを締めたか」の情報が自動でクラウドにアップロードされる仕組みとなっており、ボルト締結判定システムでアップロードされた記録と合わせ、エビデンスとして残すことができる。
これまで相応の経験と技術が求められてきた太陽光発電特有の施工だが、このシステムの運用によって、人の技術に頼らない本質的な品質向上と熟練技術者不足への対応を同時に実現できる。
また、太陽光発電システムの施工後に、社内資格を持った検査員によりボルト締めが適正に行われているかの確認が行われていたそうだが、それが省略されることで人材不足を補いつつコスト削減も可能となっている。
実際の施工面に関しても、仮固定→本締め→目視でボルト1本毎にマーキング、というように同じエリアを複数回りながら施工していたそうだが、システム運用により一筆書きでの施工が可能となるため、施工者の負担軽減と生産性向上ができるという。
旭化成ホームズでは、このシステムの運用開始により、今後想定される太陽光システムの設置数増加の中で、施工精度向上と施工・管理の省力化を同時に実現し、脱炭素社会の実現への貢献を目指していくとしている。
参考・関連情報・お問い合わせなど
□旭化成ホームズ株式会社:https://www.asahi-kasei.co.jp/
参考記事:https://www.asahi-kasei.co.jp/j-koho/press/20220329/index/
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