こんにちは。本日は少し前に発表されたものになりますが、このブログでも何度かご紹介しているAR技術を利用した、マイクロソフトのホロレンズなどのメガネ型デバイス「スマートグラス」と呼ばれる製品の、ヘルメット版となるデバイスのご紹介。
現場のAR技術活用の流れ
出典:DAQRI
米ロサンゼルスの「DAQRI」社が開発したというこのヘルメット型スマートグラス。ヘルメットということでまさに現場仕様、デザインにも力が入っていますね。このヘルメットはスマートグラスと何が違うんでしょうか?スマートグラスと機能が同じならヘルメットとスマートグラスを両方付ければいいだけの話ですから。
ということで、以下が「DAQRI スマートヘルメット」の特徴的な機能です。
DAQRIスマートヘルメットの特徴
出典:DAQRI
赤外線カメラ・サーマルカメラ搭載
これは主に温度管理を目的として装備されています。赤外線カメラがどこまでの性能かは公式サイトに掲載がないので不明ですが、外壁調査などにも活用できるのであれば面白いですね。
出典:DAQRI
作業指導書
対象作業位置に対して、作業プロセスを動的に表示することができます。これにより作業の間違いを無くすことができそうですね。
出典:DAQRI
作業サポート・指導
スマートヘルメットを装備している作業員に対し、ヘルメットを介し指示ができるようになっています。実際に視界に指示するスタッフが表示され会話するとともに、作業手順も動的にAR内で視覚的に分かるようになっています。
https://player.vimeo.com/video/190023502
DAQRI Smart Helmet OVERVIEW from DAQRI on Vimeo.
その他にも基本的に現場のデータは全て視覚化され、ディスプレイには画像、動画などで表示されます。
出典:DAQRI
アナログの目盛りもカメラで読み取り、自動的にデジタル化して表示されます。普通のスマートグラスでは現場に図面や3Dモデルを重ねて表示する機能はありますが、SF映画のような動的なインターフェイスや数値などの動的表示、作業の動的指示ができるのもDAQRI スマートヘルメットの特徴ですね。
ちなみにこんな所でも使われています
このDAQRIスマートヘルメットですが、バイクのレーシングチーム「Aprilia(アプリリア)」で活用されています。
出典:SPEEDWEEK
出典:SPEEDWEEK
刻々と状況の変化する過酷なバイクレースにおいて、マシンの状況、燃料やタイヤの温度など、マシンごとに状態を常にリアルタイムに把握できるというのは、レースでの戦略性向上、ピットイン時の速度アップに大きく貢献するようです。
専門技術者に依存しない時代に
修理やメンテナンスなどは、専門知識を持っている技術者のみに任せられる業務として、技術者に依存するような形となっていますが、例えばベテランでなくとも、上記のような技術でベテラン技術者の知識を使えるようになれれば、新人の技術者でも余計な手順なく、効率的に作業を進めることができるようになるのではないでしょうか?
作業の効率化がどんどんと進んでいきます。数年後にはどうなっているか?予測がつかない時代になりましたね。