エネルギーを見える化EMSとは?

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祇園祭山鉾

こんにちは。京都では祇園祭もはじまり、現在は山鉾建といわれる山鉾の組み立て作業をしている時期です。今年は17日が前祭(さきまつり)24日が後祭(あとまつり)となり、恒例の山鉾巡行がおこなわれます。

そして祇園祭が終わると梅雨も明け、いよいよ夏本番!というのが京都の夏の始まりでございます。今でも十分に暑い日が続いておりますが、まだまだこれから暑くなりますので体調には気をつけていきましょう。

色々な用語が出てきますね

最近はICTやi-Constructionを始め、IoT・AI・AR/MR/VRなど、ITやネットワークが支える技術が多く出ておりますが、本日は数年前から注目されているEMSという、こちらもネットワーク技術を使ったシステムです。

EMSとはエネルギーの監理システムの総称のことで「Energy Management System」の略になります。家やビル、工場内などの消費電力の監視や、設置されている機器の制御を一括しておこなうことができるシステムとなり、普段見えないエネルギー部分などを見える化し、賢く監理することで電力消費などの削減をおこなうことが目的です。

EMSは管理する対象によりそれぞれ種類あり


出典:経済産業省 スマートコミュニティ

①BEMS(ベムス)
②FEMS(フェムス)
③HEMS(へムス)
④CEMS(セムス)

何やら色々と種類があってややこしいですね^_^; 全部まとめてEMSで良いのではないかと思いますが、一応それぞれご紹介します。

まず①のBEMSですが、この頭文字のBはBuildingのBということで、ビル内のエネルギー管理システムということになります。ビルの中の配電や照明・空調/換気・OA機器などの電力消費量のモニタリングや制御をおこないます。

大きな規模のビルになると、各フロアや部屋ごとでどれだけの電気が消費されているのか?照明の照度は適切なのか?などを把握することはシステム無くして不可能では無いのでしょうが、現実的ではありません。
一目で全体を見える化、そして制御できる環境であれば、省エネに繋がるのは言うまでもありませんね。ちなみに経済産業省がこのBEMS導入促進のために助成金制度を設けています。

②のFEMS。これはFactoryの頭文字ということで、工場内のエネルギー管理システムです。BEMSのビルの場合と同じで、工場内の配電や照明・空調などの制御をおこなうシステムです。

③のHEMSはHomeの頭文字。その名の通り家庭・住宅レベルでの電力監視・制御となります。HEMSを導入することで、昔からずっと使っていたエアコンの消費電力量の高さに気づき、年間数万の節電になった。電気代の安い時間帯に洗濯機を使用することで節電になった。などの例があり、このHEMSに関しても補助金が設定されており、政府は2030年までに全住まいに設置することを目指しているそうです。

④のCEMSは地域単位での管理システムで、風力発電や太陽光発電、そしてBEMS・FEMS・HEMSをも含めた地域全体のエネルギー管理するシステムです。さすがにこのレベルになると規模も大きくなりますので、監理・制御システムは必須。余った電力を電力需要の高い所に回したり、状況に合わせて柔軟に地域社会レベルで制御するシステムです。全てがCEMSに紐付いており、全体の大きな動きを管理するのがCEMSというところでしょうか。

消費電力の効率化ということで我々の分野とは少し違いますが、建物のライフサイクルコストを最適化するという目的部分においては同じ。消費電力という目に見えない部分を見える化、それをデータとして蓄積していくことで、最適化している状況での消費の上下を分析することが可能となります。

上下している原因は天候などの環境的要因なのか?建物のどこかに不具合があるのか?そういった所までいくことを考えてみると、建物の診断も決して無関係ではないと言えますね。

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