このブログでも何度か話題として出していたIot技術ですが、最近身近になってきている宅配ボックスにもその技術が使われています。宅配ボックスの普及の裏には、宅配業者の人手不足と再配達による手間が関係するようです。
Amazonを筆頭にここ数年、ネットショッピングなどの利用が増大しているので当たり前の結果と言えます。荷物が増えすぎる上に翌日配送や配達時間の指定などもあるので、今までの人員だと厳しくなるのは当然でしょう。
市場拡大による人手不足と限界
※先日、クロネコヤマトでも午後の時間帯(正午~14時)の配達を見直すということを発表しています。
そして宅配業者が2回以上再配達をする率は全体の約2割もあるということで、さすがにただでさえ過密な配達状況の中で再配達を消費者の指定する時間に配達するというのは、時間的コストやトラックのガソリン代などの経費部分などコスト的にかなり無駄が大きいと思います。
この再配達のコストを減らすためにあるのが宅配ボックスになる、ということで国交省も普及のため設備導入経費の補助をおこなうなどの後押しをしていくようです。
宅配ボックスのメリット
やはりそのメリットは受取人が不在でも、宅配業者が荷物を入れておけるので再配達の手間がなくなることです。全体の人員不足の解消という大きな所までは解決できないかもしれませんが、コスト的な部分が減らせられるのが大きいですね。
後、宅配業者側だけでなく受け取り側も「荷物が届くまで出かけられない」「荷物が届くから帰って待っとかないといけない」ということが一切なくなるので、無駄な時間がなくなるメリットがあります。
一方でデメリット
これは最近の宅配ボックスではないようなのですが、古い宅配ボックスでは宅配業者が暗証番号を設定し、それを不在票に書き込んでポストに投函しておく。という手法になっています。
こうなると怖いのがポストから暗証番号の記載された不在票を取って荷物を盗むなどの盗難が心配です。実際に荷物を受け取ってない!というクレームも多いそうです。
最近のものでは、磁器カードやICカード、操作キーなどの受取人本人が持つキーがないと開けられないものが主流なのでその点は安心です。
それを解決するIotの宅配ボックス
先日Iotとブロックチェーン技術のセミナーに参加した際に、宅配ボックスにブロックチェーン技術を使った事例が紹介されていました。
ブロックチェーン技術というのは説明する長くなるので割愛しますが、かんたんに言うと決して改ざんのできないデータ記録です。なので一度本人確認がそれでおこなわれれば、承認の作業は必要ありません。
以前に暗号通貨ビットコインの記事を書きましたが、暗号通貨で主流となっている技術ですね。暗号通貨が世界中で銀行の開設も必要なく一瞬で送金・受取の取引ができるのは、この第三者機関の承認がいらないブロックチェーン技術があるからです。
そのブロックチェーン技術とスマホを使ったIotで、カードキーすらいらない宅配ボックスが登場してきています。
最近の宅配ボックスのICカードなども勿論便利で安全ですが、カードを紛失したりする可能性もあることと、中にはネットワークで24時間遠隔監視しトラブル対応をしてくれる物もあるそうですが、人件費がかかります。
それを解決できるのがこの宅配ボックスですね。いつもながら早いですね~技術の進歩は。
ブロックチェーン技術は主に金融機関等で広がることが予想されていますが、この宅配ボックスのように今後様々な業界で利用される可能性があるでしょう。
まだまだ我々の業界でこれらの技術を使えるかは未知数ですが、色々な事例を見つつ新たな発見ができるように目を光らせておきたい所です。