適材適所という言葉
「適材適所」という言葉、皆さんも知っておられると思いますが、一般的なこの言葉の意味としては「適切な人材を適切な所に配置する」仕事で言えば、その人材の能力を最大限発揮できる仕事に配置する。というような人材の適切な配置をするという人材活用の意味で広く理解されています。
本来は建築現場での木材などの使い分けが語源
元々は伝統的な日本家屋、寺社などの建てる上で「適切な材料を適切な場所に使う」という木材の使い分けが語源になっているようです。日本は豊富な森林に囲まれており、様々な木材が建築に使われてきた歴史があります。
建物の土台には腐りにくく耐久性の高い檜を。内装の一部となる柱には木目が美しく優しい肌合いの杉の木を。重い重量を支える梁には強靭度の高い松の木を。といった具合で適材の材は木材の材、ですね。
道具にも適材適所!
今では人材という意味で広く使われている適材適所ですが、何にでもあてはめることができることができる言葉だと思います。
建物診断の業界では「打診棒」という建物の外壁を叩いたり転がしたりして、その音を聞き分け内部の状態を調べる道具があるのですが、この道具一つにしても色々と種類があります。
基本的には棒の先に玉が付いているだけの物ですが、叩いた際の打診音が少し大きめになるように工夫された、カボチャ型やニンニクのような形の球の物。これはモルタルやコンクリートなどでその効果を発揮します。
※画像はニンニク型のにんにく玉打診棒 出典:土牛産業株式会社
後は壁やタイル面に傷がつかないプラスチックの球の物があったりします。それぞれ状況に合わせて使い分けられるように、メーカーさんも色々と工夫されています。これも適材適所、ですね。
スギテックではその適材適所を更に細分化
この「打診棒」、ご紹介したように現状でも数種類の物がメーカーさんから出ている状況ですが、スギテックでは数々の現場経験からそれを更に細分化し、様々な状況でより楽に、便利に作業者が打診調査がしやすいように、独自の打診棒を使った調査をおこなっています。
※同じ打診棒のように見えますが、それぞれ全て違います。
単に既存の道具で打診するのではなく、調査する箇所を深く理解した上で、その場所に最適な道具に改良し使い分けをおこなう。
数々の建築物を調査・改修経験し、建物を知り尽くしているからこそできることです。
勿論、既製品でも調査はできますが、作業者がより楽に効率的で正確な作業ができることが大事と考えています。どんな仕事でもそうですが、正確な作業ができることで余計な負担を減らせることは多いです。
作業箇所(適所)を理解し、最適な道具(適材)を使うことで、作業者の負担を減らす。マンパワーの負担を減らすのが、スギテック流の適材適所とも言えます!